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【社説】朴大統領が十五夜月の下で決心すべきこと

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国は中秋の名節だ。皆それぞれ故郷や家族、知人に会って煌々とした月夜と涼しい秋風を目一杯楽しまれることを願う。民族大移動と食卓に並べられた多くの料理と同じくらい豊かな話題で秋夕(チュソク、中秋)以降の民心が形成されるだろう。今年の秋夕はセウォル号惨事が「未解決の場」として空回りばかりしていて気が重い。朴槿恵(パク・クネ)大統領は5日、「名節連休にも休むことができずに仕事をする勤労者の皆さんや警察官、消防署員、軍将兵の皆さんに感謝の言葉を差し上げる」という秋夕メッセージを発表したが、セウォル号遺族を慰める内容がなくて残念だった。

全国を身動きできないように縛っているセウォル号特別法問題は秋夕以降でもよいから最も早く解決されるべき事案だ。この問題を解決するには3種類の答案が同時に出てこなければならない。1つ目の答案、法と原則にともなう解決法は出ている。遺族には残念な話だが、彼らが願うようにセウォル号真相調査委員会に捜査権と起訴権を付与することにはならないことだ。被害者が含まれている特定集団(真相調査委員会)が加害者を直接捜査して刑罰をあたえるいわゆる私的救済は違憲というだけでなく近代自由国家の作動原理上、許されないためだ。真相調査委は1年9カ月間、一般的な調査を十分にした後、その後に残る問題は別途の特別検査に任せなければならない。特検の推薦権を、事実上遺族が行使する与野党合意案さえ拒否するのは説得力がない。

2つ目の答案は、朴映宣(パク・ヨンソン)非常対策委員長の新政治民主連合が国会の外を流浪者のようにさすらうのではなく正常な立法活動に参加することだ。国民は政府に対する質問、国政監査、常任委活動、予算審議、法案処理など定期国会の正常日程をセウォル号特別法と連係させる立法放棄をこれ以上容認しない。


3つ目の答案は政治的な解決法も追加されなければならない。朴大統領が「真相調査委が構成されれば私が一番最初に調査を受ける」と明らかにすることだ。遺族の抵抗は大統領と青瓦台(チョンワデ、大統領府)に対する不信から始まっただけに、大統領のこのような発言は彼らの不信をぬぐうことができるだろう。一般国民には法と原則を訴え、遺族の心は政治的な決心で動かさなければならない。



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