韓国の崔精(チェ・ジョン)4段(右)が3日、中国蘇州穹窿山で開かれた第5回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁選手権で中国のゼイ廼偉9段と対局している。崔精4段が世界大会で初めて優勝した。(写真=中国棋院)
崔4段は2011年の第5期扶安女流棋聖戦の決勝でゼイ9段に敗れたが、今回の勝利で雪辱した。崔精は今大会、韓国女流棋士ランキング1位の資格で選抜戦なしに代表チームに合流した。国家代表選抜戦を通過したキム・チェヨン2段(18)、オ・ユジン2段(16)が16強で脱落し、一人で中国棋士に対抗しなければならなかった。
8強戦の棋士は中国5人、日本2人、韓国1人だった。崔精はキム・チェヨン2段を降した曹又尹3段(27)と魯佳3段(26)を順に退けた。ゼイ9段は黒嘉嘉6段(20)、於之瑩5段(17)に勝った。決勝は「崔精の守り、ゼイの攻め」と見られたが、結局、崔4段の勝利で終わった。
崔精は「少女壮士」と呼ばれている。勝負強く幼いころから期待されていた。このため今回の優勝は遅い感もある。師匠の劉昌赫9段(48)は「崔精が優勝する時になった。読みの力が強く、度胸があるので、大きな勝負に向いている」と述べた。韓鐘振(ハン・ジョンジン)9段(35)は崔精が入団する前から「これから崔精の時代が来るだろう」と予想していた。
いま崔精は国内女子囲碁界の第1人者となった。現在、51人の女流プロ棋士がいるが、最近は絶対強者がいなかった。トップを争っていた朴ジ恩(パク・ジウン)9段(31)と趙恵連(チョ・ヘヨン)9段(29)は一歩退いた状況だ。ともにしばらく優勝していない。キム・ヘミン7段(28)、キム・ユンヨン4段(25)、パク・ジヨン3段(23)が角逐してきた。
崔精4段の優勝は韓国女子囲碁界に大きな力となる見通しだ。女子囲碁界は最近、中国に劣勢だった。穹窿山兵聖杯も第1・2回に朴ジ恩9段が優勝しただけで、第3回は李赫5段(22)、第4回は王晨星5段(23)が優勝した。団体戦でも劣勢だった。
ホン・ミンピョ8段(30)は「全体的な力ではまだ中国に劣る。国が支援する中国のシステムは特に女流棋士に望ましい」とし「代表チームで実力がある男性の棋士と一緒に勉強することが重要だ」と述べた。
女流棋士の序盤の感覚不足も指摘される。朴永訓(パク・ヨンフン)9段(29)は「実戦と死活を中心に勉強するためだ。棋譜を見ない。読みの力があるため中盤は強いが、布石と詰めが弱い」と評した。
第5回穹窿山兵聖杯は 中国囲棋協会と蘇州市呉中区人民政府が主催した。優勝賞金は25万元(約450万円)、準優勝賞金は10万元。
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