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【取材日記】いつも全く同じ韓国の災難警報メッセージ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

25日、釜山地域には1時間当たり最高130ミリの激しい雨が降り土砂崩れと浸水で人命・財産被害が発生した。同日、釜山市北区華明洞(プサンシ・プック・ファミョンドン)の金谷(クムゴク)大路が水に浸かっている。

今月25日午後12時、記者は昼食を取りに昌原市(チャンウォンシ)慶南(キョンナム)道庁を出た。どしゃ降りの雨が降り注いだ。少し歩くだけで胸部まで服がずぶ濡れになるほどだった。

30分ほど過ぎただろうか。昼食を終えて食堂を出ると前方がちゃんと見えなかった。雨が空から流れになって落ちてきているかのようだった。大通りは足首あたりまで水位が上昇していた。家が心配になった。一緒に食事をした同僚記者が電話をしている声が聞こえた。「2階に水が入ってくるだって?」土砂降りの雨で2階ベランダの排水口があふれて家に水が入ってくるということだった。皆、家族の安否を気遣うのに忙しかった。

ちょうどその時、携帯電話に文字メッセージが来た。「緊急災難メッセージ(消防防災庁)慶南〔昌原、金海(キムヘ)〕地域に大雨警報、安全注意」という内容だった。どこかで見たような気がした。メッセージリストを検索してみると、今月18日に同じようなメッセージが来ている。


「緊急災難メッセージ(消防防災庁)18日8時20分、昌原地域に大雨警報、常習浸水および危険地域は避難、外出自制など安全に注意してください」

先にメッセージが来た18日、昌原には82ミリの雨が降った。一部地域は1日で180ミリの雨が降ったというが、25日に降った1時間あたりの最大降水量130ミリ、3時間の最大降水量270ミリとは比較にならない。それでも18日と25日に発令された災難警報は全く同じだった。これをもとに「18日と同じように格別なことはないだろう」と考えて外出した市民は不覚を取った。一部は命を失いもした。

降水量は天地の差なのになぜ災難警報は全く同じだったのだろうか。消防防災庁の釈明はこうだ。「災難メッセージは気象庁の特報に依存せざるをえない。気象庁の特報が同じく大雨警報だったので同じメッセージが配信された」。

実際がそうだった。気象庁が発令したのは18日も25日も同じ「大雨警報」だった。6時間以内で110ミリ、12時間で180ミリ以上雨が降ると予想される時に発令する特報だ。しかし25日の雨はこの程度ではなかった。1時間130ミリの雨が降り注ぎ釜山の都心を完全に麻ひさせた。

この日の豪雨を「予想が難しい特殊なケース」とも話す。しかしそれは正しくない。地球温暖化で天気の移り変わりが激しくなり、韓国にも似たような豪雨がよく降っている。2011年の牛眠山(ウミョンサン)土砂崩れの時に降った雨がそうだった。昨年夏も京畿(キョンギ)北部に似たような豪雨が降り多くの命が失われた。

このように都市機能を麻ひさせて命を奪い取るゲリラ性豪雨が頻繁に発生しているにもかかわらず天気予報と災難警報は足踏み状態だ。やったところで「大雨警報」だけで片付けている。25日の豪雨による人命被害と莫大な財産損失に対し、このような原始的な予報・警報体系に全く責任はないと言い切れるのだろうか。災難をもたらす気候にはより精巧な予報・警報体系で対抗すべきだ。

ウィ・ソンウク社会部門記者



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