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<法王訪韓>セウォル号遺族に「フランシスコ」のクリスチャンネーム

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「法王は私たちの手を1つひとつ握って抱擁して下さった。本当にとても癒された。ひと言も聞き流さずに、私たちと同じ気持ちを共有されたようだ。遺族たち全員が『私たちは力を得た』と思う」。

15日に聖母昇天大祭のミサが開かれた大田(テジョン)ワールドカップ競技場で、フランシスコ法王に直接会ったセウォル号のキム・ビョングォン遺族対策委員長(50)の話だ。カトリックではないキリスト教信者のキム委員長は、法王について「感じられる雰囲気が違っていた」として「私も知らぬ間にお辞儀をして、足に口づけをした(セウォル号)遺族もいた」と伝えた。

一緒に法王に会ったセウォル号遺族のキム・ハクイルさん(52)は「法王にお会いしたのは、先に天国に行った息子がくれたプレゼントのようだ」と話した。


法王は訪韓の間、セウォル号の犠牲者家族を格別に配慮した。14日に入国した後、16日まで3日間に6回会った。空港に出迎えにきた遺族に会ったのが最初だった。15日の大田ワールドカップ競技場ではパレード用の車に乗って場内を回って遺族の前で降りた。引き続きミサ前に遺族や生存高校生10人と話を交わした。キム・ビョングォン委員長が法王に会ったのは、その時だった。17日午前7時にはソウル宮井洞(クンジョンドン)の在韓法王庁大使館で、犠牲になった壇園(ダンウォン)高校2年のイ・スンヨン君の父イ・ホジンさん(56)に洗礼を与えて「フランシスコ」というクリスチャンネームを付与した。

フェデリコ・ロンバルディ法王庁スポークスマンは「イさんに洗礼を与えたことについて法王は『(予定しておらず)驚いたことだったが、神様のプレゼント』だといった」と伝えた。

前日、光化門(クァンファムン)の施福式直前にカーパレードをしながらも400人余りの遺族の前に降りて話を聞いた。娘を失い、光化門で34日間の断食中であるキム・ヨンオさん(47)の手も握った。

法王がセウォル号についての話を初めて聞いたのは4月24日だった。ユ・フンシク天主教大田教区長がバチカンで法王に単独で会った席でセウォル号惨事について話した。韓国天主教の関係者は「傷の治癒を重視している法王が、セウォル号に大きな関心を持つことになった」と話した。15日、聖母昇天大祭のミサ時は慰労のメッセージを伝え、機会があるたびに繰り返しセウォル号遺族を慰めて、声に耳を傾けた。法王に直接洗礼を受けたイ・ホジンさんはこのように話した。「法王が15日に洗礼の要請を受けて即時受諾した背景を説明された。『要請を断れば傷ついた遺族たちが再び挫折感を味わうかもしれず、すぐに受け入れた』とおっしゃった」。

こうした法王の行動に、こう着状態に陥っていた政界のセウォル号特別法の交渉も再開した。セヌリ党のチュ・ホヨン、新政治民主連合ウ・ユングンの両政策委議長は17日に国会で会った。しかし合意までは至っていなかった。野党がセウォル号惨事の対する特別検査の推薦権を持つ問題が依然として障害物となっている。セヌリ党の中では、野党の要求どおり特検推薦権を完全に譲り渡すことはしなくても特検推薦委員7人中に国会持分の4人を定める際に野党の立場を反映するという一案が議論されている。



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