ニューヨーク・リンカーンセンター内のジュリアード音大530号。午後3時ごろ、車いすに乗ったおばあさんが学生の手を握りながら入ってきた。そして夜10~11時までレッスンを続ける。夕食は中華料理店の出前をとって済ませる。
このおばあさんが世界の音楽舞台にバイオリニストを「供給」している名教授、ドロシー・ディレイ(84)だ。今のレッスンはそれでも短い方だ。10年前までは午前1、2時までレッスンを続けていたという。重要な演奏を控えていても日曜日には弟子らを自宅に呼んで教える。
1948年ジュリーアード音大教授に赴任して以来53年間で輩出した数多くのバイオリニストのうち、韓国人の名前を挙げてみよう。張永宙(チャン・ヨンジュ)、張ミンス(張永宙の父)、崔ミン在(チェ・ミンジェ、中央大教授)、姜孝(カン・ヒョ、ジュリアード音大教授)、イム・ウォンビン(シンシナティー音対・ジュリアード予備学校教授)、李誠珠(イ・ソンジュ、韓国芸術総合学校教授)、デビッド・キム(フィラデルフィア・オーケストラ楽長)、金福寿(キム・ボクス、KBS交響楽団学長)、キャサリン・チョ(ジュリアードE予備学校教授)、ベ・イクファン、キム・ジヨン、アン・アンジェラ、クォン・ユンギョン、トゥリシャ・パク、リビア・ソン...。
彼女は「世界バイオリン界の影の主役」だ。彼女の言葉一つで世界的な指揮者、マネジャーらが動く。彼女が親指を立てると弟子の目の前には世界舞台が広がる。もし弟子らが無理な演奏日程で酷使された場合、マネジャーと言い合うのも彼女の役割だ。全世界の音楽家・マネジャーらの必読書である音楽年鑑『2001ミュージカル・アメリカ』が、彼女を「今年の音楽教育家」に指定したのは当然のことだった。
このディレイが五嶋みどり、張永宙に続くバイオリニストとして期待するイ・ユラ(16)が故国の舞台に立つ。8月21日午後8時、LGアートセンターでロバート・コニックのピアノ伴奏でリサイタルを行う。ベートーベンの「クロイツェル」、ラベルの「ソナタ」、ワックスマンの「カルメン幻想曲」などを聴かせてくれる。昨年12月の錦湖(クムホ)ギャラリー(200席)でも演奏したが、大型の舞台に立つのは今回が初めて。
ソウルで生まれたイ・ユラは4歳からバイオリンを始め、キム・ナムユン教授を師事とした。 彼女が家族(病理学教授の父、高校教師出身の母と現在7歳の妹)と一緒に米国に渡ったのは9歳のとき。以後、彼女はディレイの「調練」を受けて大型演奏者としての土台を築いてきた。渡米した94年、米国公営放送連合会のNPRが選定した新人演奏者賞を受賞、ドイツZDFテレビが制作した『天才シンドローム』ではピアニストのエフゲニー・キーシン、バイオリニストのマキシム・ベンゲロフと張永宙が紹介された。
また11歳の時にはアイザック・スターン、張永宙、五嶋みどりなどが所属した世界的なマネジメント社ICMと専属契約を結んだ。 同社史上最年少の専属契約だった。事実、ディレイの力はここにも現れているが、ICMに所属する19人のバイオリニストのうち10人が彼女の弟子だ。
やや小さな(8分の7の大きさ)ニコラ・アマティ・バイオリンを演奏する彼女は昨年1月、レナード・スレトキン指揮のナショナルシンフォニーとカーネギーホールでデビュー、協奏曲1楽章が終わった後、異例にも聴衆の起立拍手を受けた。今後、鄭京和(チョン・キョンファ)、金誌妍(キム・ジヨン)、張永宙とつながる「弦楽強国」コリアを率いる確実な人材に成長したイ・ユラの国内デビューが期待される。
このおばあさんが世界の音楽舞台にバイオリニストを「供給」している名教授、ドロシー・ディレイ(84)だ。今のレッスンはそれでも短い方だ。10年前までは午前1、2時までレッスンを続けていたという。重要な演奏を控えていても日曜日には弟子らを自宅に呼んで教える。
1948年ジュリーアード音大教授に赴任して以来53年間で輩出した数多くのバイオリニストのうち、韓国人の名前を挙げてみよう。張永宙(チャン・ヨンジュ)、張ミンス(張永宙の父)、崔ミン在(チェ・ミンジェ、中央大教授)、姜孝(カン・ヒョ、ジュリアード音大教授)、イム・ウォンビン(シンシナティー音対・ジュリアード予備学校教授)、李誠珠(イ・ソンジュ、韓国芸術総合学校教授)、デビッド・キム(フィラデルフィア・オーケストラ楽長)、金福寿(キム・ボクス、KBS交響楽団学長)、キャサリン・チョ(ジュリアードE予備学校教授)、ベ・イクファン、キム・ジヨン、アン・アンジェラ、クォン・ユンギョン、トゥリシャ・パク、リビア・ソン...。
彼女は「世界バイオリン界の影の主役」だ。彼女の言葉一つで世界的な指揮者、マネジャーらが動く。彼女が親指を立てると弟子の目の前には世界舞台が広がる。もし弟子らが無理な演奏日程で酷使された場合、マネジャーと言い合うのも彼女の役割だ。全世界の音楽家・マネジャーらの必読書である音楽年鑑『2001ミュージカル・アメリカ』が、彼女を「今年の音楽教育家」に指定したのは当然のことだった。
このディレイが五嶋みどり、張永宙に続くバイオリニストとして期待するイ・ユラ(16)が故国の舞台に立つ。8月21日午後8時、LGアートセンターでロバート・コニックのピアノ伴奏でリサイタルを行う。ベートーベンの「クロイツェル」、ラベルの「ソナタ」、ワックスマンの「カルメン幻想曲」などを聴かせてくれる。昨年12月の錦湖(クムホ)ギャラリー(200席)でも演奏したが、大型の舞台に立つのは今回が初めて。
ソウルで生まれたイ・ユラは4歳からバイオリンを始め、キム・ナムユン教授を師事とした。 彼女が家族(病理学教授の父、高校教師出身の母と現在7歳の妹)と一緒に米国に渡ったのは9歳のとき。以後、彼女はディレイの「調練」を受けて大型演奏者としての土台を築いてきた。渡米した94年、米国公営放送連合会のNPRが選定した新人演奏者賞を受賞、ドイツZDFテレビが制作した『天才シンドローム』ではピアニストのエフゲニー・キーシン、バイオリニストのマキシム・ベンゲロフと張永宙が紹介された。
また11歳の時にはアイザック・スターン、張永宙、五嶋みどりなどが所属した世界的なマネジメント社ICMと専属契約を結んだ。 同社史上最年少の専属契約だった。事実、ディレイの力はここにも現れているが、ICMに所属する19人のバイオリニストのうち10人が彼女の弟子だ。
やや小さな(8分の7の大きさ)ニコラ・アマティ・バイオリンを演奏する彼女は昨年1月、レナード・スレトキン指揮のナショナルシンフォニーとカーネギーホールでデビュー、協奏曲1楽章が終わった後、異例にも聴衆の起立拍手を受けた。今後、鄭京和(チョン・キョンファ)、金誌妍(キム・ジヨン)、張永宙とつながる「弦楽強国」コリアを率いる確実な人材に成長したイ・ユラの国内デビューが期待される。
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