朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨日、陸軍第28師団のユン一等兵殴打死亡事件に関し、「あまりにも胸が痛む」とし「国家革新レベルで正すべきだ」と述べた。過ちがある人には一罰百戒で責任を問うとも話した。軍統帥権者として今回の事件をきっかけに、兵営の悪習を根絶するという強い意志を見せたのだ。朴大統領のこうした発言は、兵営で反文明的な行為があったことに対して国民の怒りが消えず、入営拒否の動きまで出てくる深刻な波紋を考慮したものだ。それだけに今後の焦点は、容疑者の処罰と指揮責任者の問責、兵営刷新案に合わされることになった。
軍は事件の容疑者4人に対し、傷害致死でなく殺人容疑の適用を検討している。指揮責任に関しては権五晟(クォン・オソン)陸軍参謀総長が辞意を表明した。参謀総長は各軍の人事・教育・訓練の責任を負う地位だ。今回の事件の他の指揮責任ラインに対する問責も避けられない。兵営の慢性的な過酷行為を放置した責任は大きい。
兵営刷新の核心は、大統領が明らかにしたように、親が安心して子どもを軍に送ることができる生活空間にすることだ。兵営が人権親和的であってこそ士気も戦闘力も上がる。過酷行為の根絶のためには申告システムを可視化する必要がある。いつどこでも被害状況を知らせられるシステムを整えようということだ。ユン一等兵は4カ月間も続いた先任兵の過酷行為を家族や友人に知らせる方法もなかった。兵士に携帯電話の使用を認めようという声が出てくるのはこのためだ。過酷行為に関し、自発的な申告が多い部隊に対しては賞を与える逆発想も可能だ。申告があってこそ問題解決の道が開かれる。
過酷行為を厳罰するのも根絶の条件だ。にもかかわらず、軍内の殴打・過酷行為は軽い処罰に終わっている。2011年の軍内過酷行為・処罰者現況を見ると、全体938人のうち64%の602人が不起訴となった。実刑は17人にすぎなかった。昨年も不起訴比率は全体(558人)の61%であり、実刑を受けた軍人は13人だった。民間なら懲役刑を受ける可能性があることも、営倉など軍内懲戒で終わるケースが多い。過酷行為根絶のためには軍のこうした慣行をなくし、量刑も増やさなければならない。
初級将校・副士官の質を高め、教育も強化する必要がある。ユン一等兵が勤務した医務隊で唯一の幹部だったユ下士官は常習的過酷行為を摘発するどころか、ほう助し、加担した。兵士とぶつかる初級幹部の使命感とリーダーシップなしには兵営革新は期待できない。医務隊や弾薬補給所など小規模な独立部隊に対しては格別の管理と監察が必要だ。ユン一等兵事件のように先任兵が仲間になってしまえば抜け出す方法がない。殴打・過酷行為に対する全面的実態を調査する過程で、小規模な部隊に対してはより大きな関心を向けなければならない。軍は今回が最後だという覚悟で兵営刷新に取り組むことを望む。
軍は事件の容疑者4人に対し、傷害致死でなく殺人容疑の適用を検討している。指揮責任に関しては権五晟(クォン・オソン)陸軍参謀総長が辞意を表明した。参謀総長は各軍の人事・教育・訓練の責任を負う地位だ。今回の事件の他の指揮責任ラインに対する問責も避けられない。兵営の慢性的な過酷行為を放置した責任は大きい。
兵営刷新の核心は、大統領が明らかにしたように、親が安心して子どもを軍に送ることができる生活空間にすることだ。兵営が人権親和的であってこそ士気も戦闘力も上がる。過酷行為の根絶のためには申告システムを可視化する必要がある。いつどこでも被害状況を知らせられるシステムを整えようということだ。ユン一等兵は4カ月間も続いた先任兵の過酷行為を家族や友人に知らせる方法もなかった。兵士に携帯電話の使用を認めようという声が出てくるのはこのためだ。過酷行為に関し、自発的な申告が多い部隊に対しては賞を与える逆発想も可能だ。申告があってこそ問題解決の道が開かれる。
過酷行為を厳罰するのも根絶の条件だ。にもかかわらず、軍内の殴打・過酷行為は軽い処罰に終わっている。2011年の軍内過酷行為・処罰者現況を見ると、全体938人のうち64%の602人が不起訴となった。実刑は17人にすぎなかった。昨年も不起訴比率は全体(558人)の61%であり、実刑を受けた軍人は13人だった。民間なら懲役刑を受ける可能性があることも、営倉など軍内懲戒で終わるケースが多い。過酷行為根絶のためには軍のこうした慣行をなくし、量刑も増やさなければならない。
初級将校・副士官の質を高め、教育も強化する必要がある。ユン一等兵が勤務した医務隊で唯一の幹部だったユ下士官は常習的過酷行為を摘発するどころか、ほう助し、加担した。兵士とぶつかる初級幹部の使命感とリーダーシップなしには兵営革新は期待できない。医務隊や弾薬補給所など小規模な独立部隊に対しては格別の管理と監察が必要だ。ユン一等兵事件のように先任兵が仲間になってしまえば抜け出す方法がない。殴打・過酷行為に対する全面的実態を調査する過程で、小規模な部隊に対してはより大きな関心を向けなければならない。軍は今回が最後だという覚悟で兵営刷新に取り組むことを望む。
この記事を読んで…