問題は犠牲者の大半が黒人だったいう点だ。ニューオーリンズの住民の3分の2が黒人であるという理由もあるが、黒人密集地域の下水道と排水口施設が劣悪であるため、より大きな被害が発生した。政府の遅い対応も批判された。白人密集地域が被害を受けていれば、政府の復旧作業はもっと速かったはずだという不満が出てきた。当時、メトロポリタン黒人監理教会のロナルド・ブラックスタン牧師は「カトリーナが米国社会の仮面をはがした」と叫んだ。災難を経験した後、人々が同じ米国社会でもお互いどのように異なる生活をしていたかを知ることができたということだ。
それが残骸の山の上にカトリーナが落としていった“贈り物”といえば贈り物だった。自然災害が社会的な覚醒を呼び起こしたのだ。黒人が自分の地位を自覚し、より良い生活のために変化を叫び始めた。
【コラム】怒りをやめてはいけない理由…セウォル号の惨事(2)
それが残骸の山の上にカトリーナが落としていった“贈り物”といえば贈り物だった。自然災害が社会的な覚醒を呼び起こしたのだ。黒人が自分の地位を自覚し、より良い生活のために変化を叫び始めた。
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