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【コラム】オバマの末っ子同然の米大使が韓国に来る(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=カン・イルグ

「黒人5人が事故を起こそうとしている。防ぐ方法は?」。答え、「バスケットボールを投げつける」。黒人がどれほどバスケットボール狂なのかを遠回しに言った、米国では良く知られたジョークだ。

半分は黒人の血が流れているバラク・オバマ米大統領も、その例外ではない。例外どころか彼にとってバスケットボールは信仰であり夢であり、人生だった。インドネシアからハワイに転校してきた田舎者のオバマ氏を救ったのもバスケットボールだった。一人ぼっちになるところだった彼は、バスケットボールを通じて友達と付き合い孤独から解放される。たった1度会っただけのケニア出身の実父の唯一のクリスマスプレゼントもバスケットボールだった。

オバマ氏の中・高校生時代の夢はバスケット選手だった。それで死ぬほどバスケットボールだけをしている「体育館の練習の虫」だったと友人らは覚えている。彼は弁護士を夢見る友人の卒業アルバムに、こんなメッセージを書いた。「私がプロバスケット選手になって球団側と問題が生じたら、君が弁護士になって解決してくれよ」。


オバマ氏がもう少しバスケットボールが上手だったら、どうなっていただろうか。米国の黒人大統領は誕生できなかっただろう。自身の1つの限界を感じたオバマ氏は、バスケット選手の夢をあきらめてコロンビア大学を経てハーバード大学ロースクールに進学する。

それでも彼の人生でバスケットボールは依然として重要な存在だった。偶然にも妻ミシェルの兄はプリンストン大学出身の有名なバスケットボールのコーチだった。結婚前にミッシェルは兄に依頼する。「彼とバスケットボールをして、どんな人なのか確かめてみてほしい」と。本人は知らなかったが、この審査でオバマ氏は合格した。「パスする時にパスできる、チーム全体を考える利己的でない男」という過分な点数を受けた。適時にパスしていなかったらミシェル夫人と結婚できなかったかもしれない。

結婚だけではない。バスケットボールは彼の政治からも欠かせない存在だ。オバマ氏には選挙前日に必ずバスケットボールをしてこそ勝つというジンクスがある。それで選挙の前日になると無条件に側近らとバスケットボールのコートを走る。

故にオバマ大統領が誰とバスケットボールをするのかというのは意味深長なニュースだ。実際に米国の新聞には「オバマとバスケットボールをする人物」という文も登場する。オバマ氏の側近であることを示唆する表現だ。ハーバード大を出た後、豪州のプロバスケットチームで活躍したアーン・ダンカン教育部長官、デューク大のバスケット選手出身でオバマの随行秘書だったレジー・ラブ氏らが代表的なバスケットボールの友人だ。

最近、米上院聴聞会を通過したマーク・リパート大使内定者もオバマとバスケットボールを、それも1対1のバスケットボールを楽しんだ人物だ。国防長官秘書室長をつとめたリパットが予定通りに来れば、韓国は続けて3人の特別な米大使を迎えることになる。まず70年代に忠清道(チュンチョンド)で英語を教えたキャサリン・スティーブンス大使は、初の女性であり初めて韓国語を駆使する米大使だった。その次のソン・キム大使は初の韓国系米国人だった。今回のリパット内定者もこれら劣らず独特だ。何よりも現職大統領の最側近という点でいかなる前任者にも比べられないほど特別だ。



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