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【社説】韓国経済の素顔を表したサムスン電子の実績不振

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の代表的な看板企業であるサムスン電子の4-6月期の経営実績が予想を大きく下回った。営業利益は7兆2000億ウォン(約7200億円)と、前期比15.19%減、前年同期比で24.45%減となった。売上高は52兆ウォンと、前期比3.13%減、前年同期比9.5%減。売上高が減少しただけでなく、採算性も悪化したということだ。アーニングショック(予想外に低調な経営実績発表)にもかかわらず、サムスン電子の株価はむしろ小幅上昇し、株式市場に及ぼす衝撃はそれほど大きくなかった。

しかしサムスン電子の実績不振は、韓国経済の脆弱性をそのまま表したという点で衝撃的だ。不振の要因には急激なウォン高、主力製品であるスマートフォンの販売減少などが挙げられる。韓国を代表する企業までが為替効果から抜け出せず、老朽化する主力製品に代わる新しい成長動力を探せない姿を見せた。

まずウォン高はサムスン電子のほか、現代車・起亜車など有名な看板企業の実績をすべて悪化させたと推定される。主力の輸出大企業までがウォン高で揺れる中、中小企業への打撃はどれほど大きいだろうか。急激なウォン高も問題だが、為替の保護膜を取り除けば必ず表れる脆弱な競争力はもっと大きな問題だ。


サムスン電子のスマートフォン販売不振は、高価格製品市場の停滞と同時に、中低価格の中国製品の激しい攻勢による影響が大きいという。その間、韓国の強みだった半導体・スマートフォン・ディスプレーなど情報技術(IT)分野では、ほとんど中国企業に追い上げられ、市場をリードする新技術と新製品の開発では米国・ドイツ・日本など先進国との技術格差を狭められずにいる。先進国と開発途上国の間に挟まれる現象が現実になってしまったのだ。

サムスン電子側はタブレットPCと着用型(ウェアラブル)モバイル機器など新製品の発売で、7-9月期からは実績が好転すると楽観している。しかし従来の製品の改善や性能の向上を越え、世界市場の版図を変えるほど画期的な次世代新事業の商品はまだ見られない。7-9月期以降も楽観はできないということだ。

韓国経済全体としても、いくつかの輸出大企業に依存する輸出主導型産業構造の枠を変えるほどの新しい成長動力を見いだせずにいる。こうした状況で、なんとか韓国経済を支えてきた大企業までがふらつけば深刻な危機だ。サムスン電子がわずか1四半期の実績不振だけで崩れることはないだろう。しかし市場をリードするほどの革新能力を見せることができなければ、長期的に成長の勢いを継続できるという保障はない。韓国経済も同じだ。景気が良くないからといってすぐには崩れない。しかし近いうちに新しい成長動力を探せなければ、低成長から抜け出すこともできないだろう。



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