「次の会期中に国会でカジノ合法化法案を通過させたい」。
安倍晋三首相は24日、首相公邸で開いた記者会見でこのように話した。当初安倍政権は今春に国会でカジノ合法化法案を処理しようとしたが反対世論に押され先送りしていた。安倍政権がカジノに執着する理由は、2020年の東京五輪を狙っているからだ。五輪に合わせ各国、特に中国人観光客を引き込み観光産業を盛り上げようという計算だ。東京をマカオに続くアジア2位のカジノの中心地にするという話だ。米リゾートグループのラスベガス・サンズとMGMもすでに数十億ドルを投資するとして安倍政権を相手にロビーに乗り出している。日本のカジノ合法化法案が予定通りに今秋通過すればアジアのカジノ業界地図が塗り替えられる可能性もある。
安倍首相がカジノ合法化を進める背景には景気回復に対する自信がある。安倍首相はこの日、「デフレがない水準に到達した」と宣言した。安倍首相は「果敢な通貨政策と柔軟な財政政策・成長戦略のおかげ」と述べた。続けて「今後物価下落の症状が現れる可能性もあるが、政策の力で克服できる」とも話した。驚くべき言葉だ。1994年下半期以降20年近く悩まされてきた“経済の悪霊”が消えたという話だ。安倍首相は消費税率引き上げ後の後遺症に対しても自信ありげに話した。安倍首相は「(消費税引き上げで内需が減っており)経済運用がとても難しい時期だ。だが、克服できると信じている」と話した。
しかし市場の反応はぱっとしなかった。1日後の25日、日経225は前日より109ポイント(0.7%)ほど落ちた。前日の米国株価が下がったためもある。だが、ブルームバーグは「市場が安倍首相のカジノ合法化やデフレ終了宣言に大きく感動しなかった。市場は安倍首相がもう1歩踏み込むことを期待した」と伝えた。事実安倍首相は記者会見でいくつかの追加対策を言及してはいる。安倍首相は▽法人税引き下げ▽規制緩和特別地域の設置▽観光産業育成に向けたカジノ許可▽女性人材活用――などだった。米経済専門チャンネルのCNBCと英ガーディアンなどはこの日出された政策パッケージを「3本目の矢」と表現した。最初の無制限量的緩和政策と2番目の財政投入を通じた景気活性化に続く3番目の経済活性化対策という話だ。
政策自体だけ見れば悪くないパッケージだ。税金引き下げで企業の投資を促進できる。人口高齢化と少子化時代に女性人材活用はとても重要な対案になりうる。中国人旅行者をねらってカジノを活性化すれば経済活力にもつながる。ブルームバーグは「東京金融市場の専門家らが計算したところ、安倍首相の政策パッケージで潜在成長率は0.5~1.5ポイントほど高くなる可能性がある」と報道した。現在日本の潜在成長率は0.5%水準と推定される。安倍首相政策により潜在成長率が1~2%に上昇することが期待できる。
問題はこの日の安倍首相の政策が新しいものではないという点だ。ちょうど1年前の昨年6月、安倍首相は「3本目の矢」として法人税引き下げなどを提示した。今回の新たな点は安倍首相が法人税引き下げ幅を口にしたという事実だ。安倍首相は「法人税率が現在の36%から30%ほどに低くならなければならない」と話した。しかし日本の法人税が30%に低くなるといっても魅力的とはいえないというのが専門家らの指摘だ。香港は17%ほどでアジア・太平洋地域で、高いといわれるオーストラリアが30%だからだ。
CNBCはこの日専門家の言葉として、「安倍首相がしなければならないのは方向と戦略を提示するよりも、現金を握る企業が投資できるよう具体的な政策を提示すること」と指摘した。第1四半期に日本企業の現金資産は前年同期より4.1%増えて232兆円になった。
安倍晋三首相は24日、首相公邸で開いた記者会見でこのように話した。当初安倍政権は今春に国会でカジノ合法化法案を処理しようとしたが反対世論に押され先送りしていた。安倍政権がカジノに執着する理由は、2020年の東京五輪を狙っているからだ。五輪に合わせ各国、特に中国人観光客を引き込み観光産業を盛り上げようという計算だ。東京をマカオに続くアジア2位のカジノの中心地にするという話だ。米リゾートグループのラスベガス・サンズとMGMもすでに数十億ドルを投資するとして安倍政権を相手にロビーに乗り出している。日本のカジノ合法化法案が予定通りに今秋通過すればアジアのカジノ業界地図が塗り替えられる可能性もある。
安倍首相がカジノ合法化を進める背景には景気回復に対する自信がある。安倍首相はこの日、「デフレがない水準に到達した」と宣言した。安倍首相は「果敢な通貨政策と柔軟な財政政策・成長戦略のおかげ」と述べた。続けて「今後物価下落の症状が現れる可能性もあるが、政策の力で克服できる」とも話した。驚くべき言葉だ。1994年下半期以降20年近く悩まされてきた“経済の悪霊”が消えたという話だ。安倍首相は消費税率引き上げ後の後遺症に対しても自信ありげに話した。安倍首相は「(消費税引き上げで内需が減っており)経済運用がとても難しい時期だ。だが、克服できると信じている」と話した。
しかし市場の反応はぱっとしなかった。1日後の25日、日経225は前日より109ポイント(0.7%)ほど落ちた。前日の米国株価が下がったためもある。だが、ブルームバーグは「市場が安倍首相のカジノ合法化やデフレ終了宣言に大きく感動しなかった。市場は安倍首相がもう1歩踏み込むことを期待した」と伝えた。事実安倍首相は記者会見でいくつかの追加対策を言及してはいる。安倍首相は▽法人税引き下げ▽規制緩和特別地域の設置▽観光産業育成に向けたカジノ許可▽女性人材活用――などだった。米経済専門チャンネルのCNBCと英ガーディアンなどはこの日出された政策パッケージを「3本目の矢」と表現した。最初の無制限量的緩和政策と2番目の財政投入を通じた景気活性化に続く3番目の経済活性化対策という話だ。
政策自体だけ見れば悪くないパッケージだ。税金引き下げで企業の投資を促進できる。人口高齢化と少子化時代に女性人材活用はとても重要な対案になりうる。中国人旅行者をねらってカジノを活性化すれば経済活力にもつながる。ブルームバーグは「東京金融市場の専門家らが計算したところ、安倍首相の政策パッケージで潜在成長率は0.5~1.5ポイントほど高くなる可能性がある」と報道した。現在日本の潜在成長率は0.5%水準と推定される。安倍首相政策により潜在成長率が1~2%に上昇することが期待できる。
問題はこの日の安倍首相の政策が新しいものではないという点だ。ちょうど1年前の昨年6月、安倍首相は「3本目の矢」として法人税引き下げなどを提示した。今回の新たな点は安倍首相が法人税引き下げ幅を口にしたという事実だ。安倍首相は「法人税率が現在の36%から30%ほどに低くならなければならない」と話した。しかし日本の法人税が30%に低くなるといっても魅力的とはいえないというのが専門家らの指摘だ。香港は17%ほどでアジア・太平洋地域で、高いといわれるオーストラリアが30%だからだ。
CNBCはこの日専門家の言葉として、「安倍首相がしなければならないのは方向と戦略を提示するよりも、現金を握る企業が投資できるよう具体的な政策を提示すること」と指摘した。第1四半期に日本企業の現金資産は前年同期より4.1%増えて232兆円になった。
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