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<韓国兵銃乱射>孤立するGP・GOP、逃げ場のない緊張と睡眠不足に苦しむ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
8月初めの入隊を前にした息子を持つチェ・ヨンスクさんはこのところ心配が多い。チェさんは、「2005年にも1等兵の銃器乱射事件が起き、今回またこうした事件が起こった。どんな手段を使ってでもGPやGOP勤務は避けるようにしたい」と話した。実際1990年代以降にGPやGOPでは銃器事故で17人が死亡した。

GOP(General Out Post、一般前哨)とGP(Guard Post、監視警戒所)はすべて最前方にある警戒哨所だ。ここでの服務経験者や服務中の将兵を対象に尋ねると、孤立感、睡眠不足、緊張感などを挙げ「イム兵長は極端な事例ではあるが、将校ですらも1度くらいは逸脱行動を考えるほどストレスが激しい」と答えた。

江原道華川(カンウォンド・ファチョン)で中尉として服務したキムさんは、「GPやGOPに入る時に感じるのは孤立感。毎日毎日地下壕と警戒哨所で同じ顔ばかり見ながら同じことを繰り返すと外部世界とは隔絶されているという思いからうつ病の症状が出る」と話した。


非武装地帯に点単位で配置されたGPには1個小隊が3カ月ずつ配置される。外部とつながる道はGOPとの補給路だけ。京畿道漣川(キョンギド・ヨンチョン)のGPで服務したヨン・ソンミンさんは、「性軍紀事故が起きても最小3カ月は外部に訴えることもできない。上級者から不当な待遇を受ければ死にたいという極端な考えにとらわれやすい」と話した。

これに対し南方限界線の鉄条網沿いに位置するGOPはましな方だ。イム大尉は「GOPは休暇や面会も制限的だがGPは3~4カ月にわたり面会や休暇が一切遮断される。ストレスを解消する所がないから士気も低い方だ」と指摘した。2008年4月に公開された映画『GP506』はGPで兵士たちが体験する孤立感を素材にしたホラー映画で、公開1週間でボックスオフィス1位に上がった。当時映画会社は軍経歴の共感をヒットの理由に挙げた。

イム大尉は「GPやGOPは訓練がない。すぐに実戦のためだ」と話した。常に北朝鮮軍とにらみ合っているという緊張感を何カ月にわたり維持するため心身がすぐに疲労したりする。ヨンさんは「GPは補給路と作戦路を除けば周辺は地雷畑だ。映画『JSA』で主人公(イ・ビョンホン)が地雷を踏んだような状況がいくらでも起きる。実際に事故が起きたこともある。だから神経が過敏にならざるをえない」と話した。GOPも大きく変わらない。江原道高城(カンウォンド・コソン)で勤めたチェ・ギヨンさんは、「ノック亡命事件のように鉄条網を切って北朝鮮軍が入ってくる時もある。私が勤めていた時はこのすき間から入ってきた北朝鮮軍が警戒勤務をしていた兵士を殺害して帰って行ったといううわさが1カ月に1回ずつあった」と話した。

鉄原(チョルウォン)のGOPで服務したイさんは疲労を挙げた。警戒勤務は昼間、前半夜間、後半夜間の3交代となる。イさんは「後半夜間組の場合、午前0時から日の出30分前まで勤めるが、午前に短く寝た後午後に再び起床し鉄柵など施設の維持保守に動員され夕方にまた勤務に立つことになる。だれもが絶対的に睡眠が不足する」と吐露した。

彼らはすべてストレスがより深刻なところとしてGPを挙げた。軍当局もこれを認知しているためGPの交代周期を3~4カ月に決めた。GOPの3分の1水準だ。国防部は一時GOPとGPに投入される将兵の服務期間を短縮することを検討したりもしたが、公平性問題などを考慮し白紙化された。ヨンさんは「ストレスが最も深刻なところなのに外部からどんな助けも期待できないためいつ爆発するかもわからない時限爆弾だ」と指摘した。



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