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2020年に300兆ウォン市場…IT・電子業界の激戦予告=韓国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版

済州道西帰浦市でユリを栽培するヤン・ホンチャンさん。ヤンさんはSKテレコムの「スマートファームサービス」を活用し、ビニールハウスを遠隔制御している。これにより温度調節と給水などの作業をスマートフォンで処理できるようになり、働き手を大きく減らした。(写真=SKテレコム)

モノのインターネット(IoT)に対する関心が高まっている。モノのインターネットとは情報技術(IT)を基にわれわれの生活周辺の電子機器を有線・無線ネットワークと連結し、人とモノの間で情報交流し相互疎通するインフラとサービスを意味する。ドライバーがいなくても車が自分で駐車したり、店に入る瞬間に消費者が関心を持つブランドの品目と割引クーポンなどが自動でスマートフォンに転送されるのがモノのインターネットに基づいたサービスだ。情報通信会社のシスコは2020年には500億個のモノがインターネットにつながると予想した。現在の100億個の5倍に達する数値だ。ガートナーグループは2020年ごろにはモノのインターネットサービス市場の規模が3000億ドルに達すると予想した。

2020年、ワーキングマザーのキム・ミリさん(仮名)の家。朝6時に家のすべての照明が自動で点灯する。オーディオからは軽快なクラシック音楽が流れる。歯ブラシを持って歯を磨き始めるとすぐにセンサーが歯を検査する。「スケーリングする時期が来た」という情報が行きつけの歯医者のスマートフォンに自動転送される。家の掃除は人工知能を備えた掃除ロボットの役目だ。出勤に先立ち食事代わりに飲む牛乳を注いだ。牛乳が足りなくなれば冷蔵庫が自動で注文を入れる。きょうの出勤服は黄色いワンピース。天気と気分、生体リズムなどを考慮して服を選ぶ「マイクローゼット」を利用し勧められた。マンションの駐車場に降り車のキーを置いてきたことに気付いたキムさん。

しかし再び家に帰る必要はない。スマートフォンのアプリケーションを使って起動した。運転を楽しむキムさんだが、きょうの運転は無人走行モードにした。昨夜の会食で飲みすぎたためだ。会社の駐車場に到着するとすぐにオフィスのコンピュータが自動で立ち上がった。朝に決裁する書類と検討しなければならない資料が画面に表示された。


◇モノのインターネットで育児まで

空想科学映画のワンシーンのようだが遠からず私たちが毎日接することになる光景だ。私たちのそばにあるものが有線・無線インターネットネットワークにつながり起きる変化だ。「モノのインターネット」という単語が初めて登場したのは2009年。わずか数年の間にグローバル企業がモノのインターネットにかける期待と関心は爆発的に大きくなった。今年1月に米ラスベガスで開かれた国際家電見本市CESで「コネクテッドホーム」環境を整えたブースが大挙登場したのはその傍証だ。

CESではスマートホーム生態系が家庭でどのように作用するのかを予測することができた。例えばキッチンにあるワインセラーからワインを取り出し居間に移動するとキッチンの照明が赤く変わって点滅する。ワインセラーのドアが閉まっていないという信号だ。同時に居間にあるテレビ画面の右下にもワインセラーのドアが閉まっていないというお知らせメッセージが表示される。

育児にもモノのインターネットが活用される。インテルのウェアラブル技術を使って作られた「Mimo」が代表的だ。今年のCESで公開されたこの服を赤ちゃんに着せると、赤ちゃんが感じる気分と健康状態を教えてくれる。服に内蔵されたセンサーが赤ちゃんの体温と汗の状態などを測定し、超小型コンピュータがこれをリアルタイムで分析するためだ。呼吸が規則的なのかだけでなく、いつ寝返りを打ったのかなどの情報が両親のスマートフォンに伝えられる。

グーグルはアディダスとともに「しゃべるスニーカー」を出した。各種センサーを運動靴に組み込み、靴を履いた人が動いているのか、移動速度はどれくらいかを感知する。そして状況に合うメッセージを着用者に送る。例えば靴を履いて動かなければ靴が「退屈だ」とつぶやく形だ。自動車分野でもモノのインターネットが適用される。ドイツのメルセデスベンツはドライバーの習慣と出退勤時間、よく通る道などを学習し、ドライバーの気分に合ったルートを推薦する機能まで備えた。(中央SUNDAY第379号)



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