イラスト=カン・イルグ
このことが日本のNHKで放送され、沙也可は一躍有名人に浮上した。間違った侵略戦争には反対した義人のイメージに、朝鮮のために戦った点も浮き彫りになり、韓日和合の象徴として扱われている。
その鹿洞書院に今月2日、自民党の大物、二階俊博衆院議員と彼が連れてきた政治家・芸術家ら日本人およそ30人が訪ねて参拝した。二階議員は韓日友好に率先してきた人物だ。靖国参拝の問題をなくそうと別の追悼施設を作ろうと提案するほどだ。二階議員はここで「韓国は必ず和合しなければならない隣国」とし、関係改善の重要性を力説した。言葉だけではなかった。訪韓中は韓国側の人たちとも会い、解決策を議論したという。
最近冷え込んだ韓日関係を解決するための日本側の動きが活発になっている。今月中に自民党議員5人が訪韓する。安倍晋三首相も先月末、額賀福志郎日韓議員連盟日本側会長に会い、「首脳会談のためにあらゆる手段を使ってほしい」と頼んだという。
韓日専門家の間では「このままではどちらにもプラスにならない」という共感が広がっている。特に時間は決して韓国側でない。まず元慰安婦の女性が次々と亡くなっていく。8日にもペ・チュンヒさんが他界した。慰安婦問題が妥結しても、補償を受けるべき犠牲者がいなくなるかもしれない。
韓日関係の悪化による不利益も雪だるま式に膨らんでいる。李明博(イ・ミョンバク)前大統領の独島(ドクト、竹島)訪問直後の2012年秋、韓国のある焼酎会社は東京の有名デパートから「商品を回収してほしい」という通知を受けた。「商品の回転率が悪い」というのが表向きの理由だったが、直感的に韓日関係のためであることが感じられたというのが、関係者の証言だ。その後、「韓国焼酎を飲むのをやめよう」という雰囲気が広がり、販売は落ちた。代表的な韓流製品のマッコリ・キムチ・海苔などの日本国内消費も大きく減った。
最後に今のままでは日本の一方的な対北朝鮮政策を防ぐことができない。日本人拉致被害者問題をめぐる朝日関係の改善は結果的に韓国にはプラスになるかもしれない。しかし韓米との調整なく日本が独自に対北朝鮮問題を処理するのは決して望ましくない。こういう状況で日本が和解の手を差し出せば、どうするべきか。
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