沈没したセウォル号の船体はどのように処理されるだろうか。海洋水産部関係者によるとすでに専門家らの意見が盛り込まれた内部用報告書が作られた。だが、不明者捜索と関連した敏感な問題のため公論化することをためらっている。
報告書に盛り込まれた処理方法は大きく2種類だ。まずは引き上げた後に廃棄したりどこかに展示することだ。2番目は事故現場に沈没状態のまま置いておき、その上に海上追慕公園を作る案だ。海洋水産部は後者に重きを置いている。引き上げの技術的な難しさと多額の費用がかかるのを避け、追慕と“反面学習”の現場にできるという長所のためだ。
問題は6日現在14人の不明者をすべて収容できない場合には船体を海中にそのまま置くという計画を家族が受け入れにくい可能性が大きいという点だ。海洋水産部関係者は、「現在検討されている海上追慕公園造成は不明者の遺体がすべて引き上げられ、犠牲者の遺族が船体の現場保存に同意するという前提がある方策だ。不明者が残っている状態で捜索作業を急いで終え船体も引き上げないという意図と疑わないよう望む」と話した。
船体引き上げの難関は技術・費用・時間だ。海洋水産部の検討作業に助言した李奎列(イ・ギュヨル)前ソウル大学造船海洋工学科教授は、「引き上げ費用は最小1000億ウォン、時間は最短1年かかるだろう」と予想した。李前教授によると、船体を引き上げるにはクレーンに引き寄せるワイヤーをつなぐリングを船体外部にいくつか作らなくてはならないが、事故現場のように潮流が速いところではダイバーが作業を進めるのも容易でない。潮の流れが弱い時だけ選んで作業をしなければならないため短期間で終わらせることはできない。李前教授は、「韓国の業者はセウォル号のように大きな船の引き上げ経験がなく、大型貨物船の引き上げ経験がある海外の業者の技術力を動員するほかはない。海外の専門企業は安全措置に大きな費用をかけるため支払う金額は1000億ウォンを大きく超えるかもしれない」と話した。
◇独島・離於島海洋基地のように建設
セウォル号を沈没状態そのまま現場に保存する場合、海洋汚染と船舶航海妨害を誘発する恐れがある。海洋水産部はこれに対する検討もすでに行った。海洋水産部関係者は、「残っている燃料をすべて除去すれば汚染の恐れはほとんどない。現在海水面と沈没したセウォル号の最上部までの距離が22メートル以上でその地域を通る船がセウォル号と衝突する危険はないものと把握した」と明らかにした。
沈没現場に追慕公園を作るには約500億ウォンがかかると海洋水産部は予測している。独島(ドクト、日本名・竹島)から約460メートル離れたところで5年前から建設作業が進められている独島総合海洋科学基地がモデルだ。海底にパイルを打ち込み海上に構造物を建てる方式だ。この基地の建設予算は約430億ウォンだ。すでに海上に建てられている構造物では済州島(チェジュド)西南の離於島(イオド)の上に作った離於島総合海洋科学基地がある。(中央SUNDAY第378号)
<韓国旅客船沈没>セウォル号引き上げ、早くても1年かかる見込み(2)
報告書に盛り込まれた処理方法は大きく2種類だ。まずは引き上げた後に廃棄したりどこかに展示することだ。2番目は事故現場に沈没状態のまま置いておき、その上に海上追慕公園を作る案だ。海洋水産部は後者に重きを置いている。引き上げの技術的な難しさと多額の費用がかかるのを避け、追慕と“反面学習”の現場にできるという長所のためだ。
問題は6日現在14人の不明者をすべて収容できない場合には船体を海中にそのまま置くという計画を家族が受け入れにくい可能性が大きいという点だ。海洋水産部関係者は、「現在検討されている海上追慕公園造成は不明者の遺体がすべて引き上げられ、犠牲者の遺族が船体の現場保存に同意するという前提がある方策だ。不明者が残っている状態で捜索作業を急いで終え船体も引き上げないという意図と疑わないよう望む」と話した。
船体引き上げの難関は技術・費用・時間だ。海洋水産部の検討作業に助言した李奎列(イ・ギュヨル)前ソウル大学造船海洋工学科教授は、「引き上げ費用は最小1000億ウォン、時間は最短1年かかるだろう」と予想した。李前教授によると、船体を引き上げるにはクレーンに引き寄せるワイヤーをつなぐリングを船体外部にいくつか作らなくてはならないが、事故現場のように潮流が速いところではダイバーが作業を進めるのも容易でない。潮の流れが弱い時だけ選んで作業をしなければならないため短期間で終わらせることはできない。李前教授は、「韓国の業者はセウォル号のように大きな船の引き上げ経験がなく、大型貨物船の引き上げ経験がある海外の業者の技術力を動員するほかはない。海外の専門企業は安全措置に大きな費用をかけるため支払う金額は1000億ウォンを大きく超えるかもしれない」と話した。
◇独島・離於島海洋基地のように建設
セウォル号を沈没状態そのまま現場に保存する場合、海洋汚染と船舶航海妨害を誘発する恐れがある。海洋水産部はこれに対する検討もすでに行った。海洋水産部関係者は、「残っている燃料をすべて除去すれば汚染の恐れはほとんどない。現在海水面と沈没したセウォル号の最上部までの距離が22メートル以上でその地域を通る船がセウォル号と衝突する危険はないものと把握した」と明らかにした。
沈没現場に追慕公園を作るには約500億ウォンがかかると海洋水産部は予測している。独島(ドクト、日本名・竹島)から約460メートル離れたところで5年前から建設作業が進められている独島総合海洋科学基地がモデルだ。海底にパイルを打ち込み海上に構造物を建てる方式だ。この基地の建設予算は約430億ウォンだ。すでに海上に建てられている構造物では済州島(チェジュド)西南の離於島(イオド)の上に作った離於島総合海洋科学基地がある。(中央SUNDAY第378号)
<韓国旅客船沈没>セウォル号引き上げ、早くても1年かかる見込み(2)
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