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<韓国旅客船沈没>検察“黒い金脈”兪炳彦の妻側に照準

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
兪炳彦(ユ・ビョンオン)清海鎮(チョンヘジン)海運会長(73)の不正に対する検察の捜査が、兪会長の妻の実家にも拡大している。

仁川(インチョン)地検特別捜査チームは5日、兪会長夫人のクォン・ユンジャ氏(71)が代表をつとめる訪問販売会社「ダルグボル」の資金の流れを調査中だと明らかにした。ダルグボルは健康食品や生活用品を扱う訪問販売会社で、チョン・ヤンジャ(62、実名キム・ギョンスク)氏が運営する訪問販売会社タパンダの大邱支社と住所が同じだ。検察はクォン・ユンジャ氏の会社もやはり兪会長父子に違法に会社資金を集めたものと見ている。

捜査チームはまた、前日に背任容疑で緊急逮捕した兪会長の義理兄弟であるトライゴンコリアのクォン・オギュン代表(64)を2日連続で取り調べた。クォン代表と兪会長の次男ヒョクギ氏(42)が代表をつとめる株式会社「フェンダル」のイ理事も同日緊急逮捕して調査中だ。クォン代表はキリスト教福音浸礼会(別名・救援派)設立者である故クォン・シンチャン牧師の次男だ。建設会社トライゴンコリアは、清海鎮海運関連会社から265億ウォンを借りたり保証人になったりした。またフェンダルと共に事実上、兪会長側に資金を集める通路の役割を果たしたと検察は見ている。


検察関係者は「万一、クォン代表の兄弟が背任や横領で兪会長父子の会社側に資金を集めていたとすれば、これらの財産も差し押さえることができる」と話した。

兪会長一家の財産蓄積の通路として疑われる営農組合に対する捜査も本格化している。捜査チームはこの日、兪会長の側近であり借名財産管理人というホミ営農組合法人のチョ代表を呼んで調査した後、午後遅くに帰宅させた。検察は全国に散在する営農組合法人所有の不動産などが兪会長一家の財産と確認されれば追徴保全する方針だ。

一方、兪会長は逃亡過程で、救援派信徒や家族名義になっている数十台余りの携帯電話を使用中であることが把握された。これを通じて錦繍院(クムスウォン)内の“キム母”ら逃亡コントロールタワーとリアルタイムに連絡を取りながら逃走経路を確保しているということだ。また一部の携帯の使用がばれた場合は直ちに使用を中止して別の携帯電話に変えている。実際、兪会長の隠れ場所だった全羅南道順天(チョンラナムド・スンチョン)の別荘に兪会長と一緒にいたシン氏(35、拘束)は逮捕当時に5つの携帯電話を持っていた。

しかし検察は現実的には盗聴が不可能で、兪会長の位置把握ができていない。裁判所から盗聴令状を受けても盗聴装置がないために通話や文字メッセージを直接見ることができず、通話の内訳照会と位置追跡だけをしているのが実情だ。検察関係者は「国家情報院が1990年代末に自主開発した移動式盗聴装備(CAS)と有線中継区間盗聴設備(R-4)などを保有していたが、2005年の盗聴事件当時に全て廃棄して実際に盗聴できる装備が国内にはない」と説明した。これに伴い17代国会で移動通信社に盗聴設備の具備を義務化する通信秘密保護法の改正案が提出されたが、野党と市民団体が「悪用の恐れがある」として反対し、失敗に終わった。



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