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【コラム】アジアに目を向けたロシア(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
注目の対象だったロシアの対アジア戦略が先週、一段階進化した。プーチン露大統領が中国を訪問し、天然ガス契約に署名したことで、10年間実現しなかった協定に終止符を打った。この契約は、価格問題が長期にわたり障害物となっていたため、実際に締結されるかどうか多くの人々が注目していたが、今回、両国の指導者が契約に署名した。しかしこれは数多くの契約の一つにすぎない。昨年、ロシアの大手石油企業ロスネフチは中国とこれより大きな規模の契約を結んだ。中国はロシアと小規模なガス売買ばかりしているのではない。ロシアのガス発掘段階から消費者供給段階まで、すべての過程に中国が参加することになる。これがロシアのイーゴリ・セーチン元副首相が提起した「統合的接近法」だ。すなわちロシアと中国が生産段階から統合的に仕事をし、リスクを分担するというものだ。ロシアは今後こうした方式の接近法を頻繁に使うと予想される。

中国とのガス契約は、今後ロシアがどのように国家を運営するべきかという根本的な質問から出発した。ロシアとしては運命的な選択と見てもよさそうだ。なぜか。まず、今回の契約によると、中国の資本がロシアに流入する。これを避けようとする勢力も存在するが、実用的な観点で見る場合、ロシアとしては中国の資本を利用してロシア内のインフラ構築を加速できる。これは国際金融制裁などで資本の調達が難しくなったロシアの大手企業には大きな意味を持つ。2つ目、今回の契約はロシアと中国の長期的エネルギー協力を可能にする。ロシアとしては自国のエネルギー輸出ルートを多角化し、収益を保証するという意味を持つ。この場合、国家予算の体系的樹立とともに長期的発展計画が可能となる。ロシアとしては、より大きく戦略的な絵を描くことができる物理的な土台を確保した。

(中央SUNDAY第377号) 

【コラム】アジアに目を向けたロシア(2)

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