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俳優チャン・ドンゴン「『泣く男』は徹底して自分と戦う殺し屋の話」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

俳優チャン・ドンゴン

チャン・ドンゴン主演の映画『泣く男』(4日封切り、イ・ジョンボム監督)はウォンビンの『アジョシ』(2010)と共通項が明確だ。2作ともイ・ジョンボム監督が演出し、ハンサムな俳優が主演したノワール映画だ。だが、「厳然としてスタイルが違う映画」とチャン・ドンゴン(42)は言う。

この映画は幼い時に米国に捨てられて孤独に成長したキラー、ゴン(チャン・ドンゴン扮)が最後の任務の前に心が揺れ動く話だ。ミスで子供を殺した彼は、今度はその母親モギョン(キム・ミニ扮)まで処理しなければならない。チャン・ドンゴンは罪悪感を持ったキラーという容易ではない演技と高難易度の銃撃アクションに挑戦した。

--『泣く男』はウォンビンの『アジョシ』と比較されるが。


「似た情緒を持つ映画ということを否定はできないが、差も明らかだ。『アジョシ』が快感を与えるアクションならば、この映画は人生を後悔して反省する男が徹底して自分自身と戦う話だ。はるかに壮絶だ」

--主人公ゴンの活躍がアクションメインだから演技力が引き立つ余地は少ないが。

「演技が上手いと言われるために作品を選ぶことはない。その代わりにイ・ジョンボム監督を信じた。『アジョシ』で韓国アクション映画の新しい可能性を開いたではないか。外国の監督にもその人だけの色があるように、ノワールはこの監督の専門分野だと思う」

--先輩チャン・ドンゴンが後輩ウォンビンの後を追う形に見えるかもしれないが。

「良い作品に出演するのに順序は重要ではない。自尊心を前に出す問題でない」

--モギョンに対するゴンの心は何か。

「この映画のキーワードの中の一つは母性だ。女主人公の名前もそれで「モギョン」だ(注:「母」という漢字の韓国語の発音が「モ」)。母性を信じていなかったゴンはモギョンを通じてそれまでの自分が間違っていたということを悟る。男女の間の一般的な愛情とは違うと思う」

--出演作の中にとりわけアクション映画が多いが。

「アクションというよりはスケールが大きい男の映画を好むほうだ。『ゴッドファーザー』3部作(1972~90、フランシス・フォード・コッポラ監督)と『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984、セルジオ・レオーネ監督)が特に好きだった。香港ノワールも好きだった。私の青少年期を支配した映画だ」

--必ずやってみたい“男の映画”は。

「漫画になった『朝鮮王朝実録』を読んでいる。非常におもしろい。それを読みながら考えたのだけれど、歴史とノワールを合わせた映画が出てきたら、かっこいいのではないだろうか。機会があれば、時代劇もやりたい」

--どんな俳優として残りたいか。

「ジェームズ・ディーンがこう言った。『私が好きな人もいて嫌いな人もいる。だが、皆が私を記憶するだろう。』私もジェームズ・ディーンの様に誰かの人生に感情的に影響を残したい」



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