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環境規制と燃費強化…世界の自動車メーカーは減量競争中(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
国民大学のイ・ソンウク教授(自動車工学)チームと自動車部品メーカー東西工業のイム・ギュチョル部長はこの1年間、エンジン用ピストンのダイエットに取り組んできた。最近2人は製品の形を非対称に変え、これまで296グラムだったピストンの重さを265グラムに減らすのに成功した。現代(ヒョンデ)自動車の「ソナタ」に同社で作ったピストン4個が使われるので、わずか120グラム余りを減らすために1年間を投資したことになる。イム・ギュチョル部長は「独自の研究期間まで加えれば2~3年になる。性能を改善し重量を減らすことは最も大きい宿題だ」と話した。

軽く、もっと軽く――。自動車メーカーの“減量競争”が熱い。1974年に初めて発売された当時のフォルクスワーゲン「ゴルフ」は重さが780キログラムにすぎなかった。その後エアバッグ、エアコン、オーディオなどの補助装置が追加され、大きさはほぼ同じだが重さは2倍に膨らんだ。だが、この10年間に高強度のダイエットを進め、第7世代モデルは以前より100キログラムの減量に成功した。

自動車のダイエットは燃費競争が激しくなり、米国、欧州連合(EU)、日本を中心に環境規制が強化され本格化している。EUは1台当たり140グラム(1キロメートル走行基準・2010年)水準である二酸化炭素排出量を2020年に95グラムまで縮小するようにとの指針を出した。この基準に合わせられなければ基準超過1グラム当たり95ユーロの罰金を払わなければならない。米国は2020年に二酸化炭素排出基準を113グラムに定めた。


韓国政府も具体的な車両燃費・排ガス規制を調整している。イ・ソンウク教授は、「排ガス基準を通過するためには車体を軽くすることが最も効果的な解決策。構造設計変更と新素材・新工法の採用を通じ軽量化を推進している」と説明した。通常は車両の重量が100キログラム増えれば1キロメートル当たり二酸化炭素排出量は11グラムほど、燃料消費量は5~8ミリリットルほど増えるとされている。

新素材では鋼鉄で作られた自動車用鋼板に代わる炭素繊維が注目される。既存のホワイトボディと呼ばれる骨格構造の代わりに「ブラックボディ」と呼ばれる構造になる時代が近づいたのだ。炭素繊維は鋼鉄と比較して重さは4分の1にすぎないが強度は10倍以上強いためだ。

BMWが先月韓国で発売した「i3」には炭素繊維強化プラスチック(CFRP)車体が使われた。i3にCFRPが使われたのは、電気自動車の重量が既存の内燃機関車両よりはるかに重いためだ。電気自動車はエンジンの代わりに電気モーターとバッテリーで作動するが、リチウムイオンバッテリーは重さが500キログラムほどになる。重いバッテリーを載せて鋼鉄車体を使う場合、車両重量は2000キログラムに達する。CFRPのおかげで重量を1300キログラムに減らした。

マグネシウムやアルミニウムなどが使われる比率も増えている。メルセデスベンツが2012年末に韓国で発売した「SL63AMG」は量産モデルでは初めて車体全体をアルミニウム製としたことで知られる。アルミニウム車体の重量は256キログラムで、既存モデルと比較して110キログラムほど軽くなった。



環境規制と燃費強化…世界の自動車メーカーは減量競争中(2)

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