ソウル地下鉄1号線に乗って南営(ナミョン)駅方面から地下鉄ソウル駅に入ってくると、列車が“亀の歩み”で徐行しながら列車内の電灯が瞬間的に消える。列車に供給される電力が交流から直流に切り替わって電力が切れるためだ。この時、電力を供給する管轄変電所まで変更される。ソウル駅~清涼里(チョンニャンニ)地下区間はソウルメトロ所属で、そのほかの区間はKORAIL(韓国鉄道公社)が担当しているためだ。メトロは直流方式だけ使い、KORAILは交流方式だけを使っている。
電力供給方式を変える「絶縁区間」は66メートル程度だが、この区間を通過する時に動力制御装置に問題が生じうるため機関士が非常に気を付ける区間だという。ソウル市の関係者は「列車に問題が生じて運行が遅れるケースの中で少なくない事例が直流・交流変換にともなうエラーのためだろう」と話した。
1974年に1号線ソウル駅~清涼里区間が完工した後、ソウル地下鉄は数十年間にわたり区間と路線を拡張してきた。その間、技術と設備・運転システムを輸入してきた国が変わりながら、現在のソウル地下鉄にはあらゆる技術標準が統一されないまま混在している。
このような状況を象徴的に見せているのが列車の通行方向だ。日本の技術をまるごと持ち込んだ地下鉄1号線は進行方向が左側(左側通行)だ。しかしその後、米国の技術を受け入れながら2~4号線の進行方向は右側(右側通行)になった。
4号線南泰嶺(ナムテリョン)~ソンバウィ駅にある別名「ねじれトンネル(立体交差)」も、混在した技術標準のために生じた“奇形区間”だ。ソウルメトロが運営する4号線は「右側通行-ATC(自動列車統制システム)-直流」だが、KORAILが受け持つ安山(アンサン)線は「左側通行-ATS(自動列車停止システム)-交流」を使っている。4号線と安山線を連結する過程で進行方向をめぐり対立した双方は、ねじれトンネルを作ることで最終合意した。この区間は事故が多い。2009年7月2日、ソウル地下鉄4号線南泰嶺駅とソンバウィ駅の間で電力が切れて両方向の地下鉄運行が40分間中断した。同年12月16日にも南泰嶺駅からソンバウィ駅に向かっていた列車が突然停止して列車運行が6分ほど中断した。
<ソウル地下鉄追突>米国・ドイツ・日本のシステム混在(2)
【特集】ソウル地下鉄衝突事故
電力供給方式を変える「絶縁区間」は66メートル程度だが、この区間を通過する時に動力制御装置に問題が生じうるため機関士が非常に気を付ける区間だという。ソウル市の関係者は「列車に問題が生じて運行が遅れるケースの中で少なくない事例が直流・交流変換にともなうエラーのためだろう」と話した。
1974年に1号線ソウル駅~清涼里区間が完工した後、ソウル地下鉄は数十年間にわたり区間と路線を拡張してきた。その間、技術と設備・運転システムを輸入してきた国が変わりながら、現在のソウル地下鉄にはあらゆる技術標準が統一されないまま混在している。
このような状況を象徴的に見せているのが列車の通行方向だ。日本の技術をまるごと持ち込んだ地下鉄1号線は進行方向が左側(左側通行)だ。しかしその後、米国の技術を受け入れながら2~4号線の進行方向は右側(右側通行)になった。
4号線南泰嶺(ナムテリョン)~ソンバウィ駅にある別名「ねじれトンネル(立体交差)」も、混在した技術標準のために生じた“奇形区間”だ。ソウルメトロが運営する4号線は「右側通行-ATC(自動列車統制システム)-直流」だが、KORAILが受け持つ安山(アンサン)線は「左側通行-ATS(自動列車停止システム)-交流」を使っている。4号線と安山線を連結する過程で進行方向をめぐり対立した双方は、ねじれトンネルを作ることで最終合意した。この区間は事故が多い。2009年7月2日、ソウル地下鉄4号線南泰嶺駅とソンバウィ駅の間で電力が切れて両方向の地下鉄運行が40分間中断した。同年12月16日にも南泰嶺駅からソンバウィ駅に向かっていた列車が突然停止して列車運行が6分ほど中断した。
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