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【特別対談】ソウル大教授が質問し慶応大名誉教授が答える(3)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ソン:韓日関係に未来志向的な解決法を提示するならば?

小此木:相手方が包容できる限度以上を要求すれば、良い関係は持続しにくいでしょう。日本が加害者ではあるが、包容限度を超えなければと思います。

ソン:私は2つの提案をしたいと思います。日本人たちは子供を育てながら迷惑をかけるなという話をたびたびするでしょう。コミュニティではうまく作動するが、なぜ隣国に対しては作動しないのでしょうか。もう1つは戦争や植民地の記憶が忘れられるにはおよそ100年かかるとすれば、日本人はさらに耐えて治癒を助けるべきだ、そのような面でさらに寛容になれば良いということです。


小此木:韓国と日本がすべき2つの役割があります。政治的には中国と米国の間における掛け橋の役割、経済的にはアジア全体の経済的な統合と協力を主導しなければならないことです。日本は強大国ではありません。中間的な役割をしなければならない国です。

ソン:日本は強大国ではない?

小此木:実際、日本国民は強大国になりたいとかスーパーパワーになりたいと考えたことがありません。むしろ平和的な国になりたいと考えてきました。

ソン:4強ではなく3強2中ですね。良い話をいただきましたが、6カ国協議は北朝鮮の核問題や東アジア平和問題を同時に扱ったら良いと思われます。韓日中については済州(チェジュ)あたりで3カ国がいつでも会って話せるような未来平和構想委員会とでもいいましょうか、「未来協力構想3カ国会議」を結成して、代表と特使が対話を続けて問題を解決していけばどうだろうかと思います。一種の韓日中歴史非武装地帯を済州ではなくてもどこかに設けて、恒常的に稼動すれば良いという考えです。

◆インタビュー後記…小此木教授「日本の立場も考えてほしい」と呼び掛け

日本の知韓派の知識人がこの頃そうであるように、小此木教授も困惑している表情だった。最悪な状況に向かっている韓日関係が破局を迎える可能性が高まった今、突破口がよく見えないという部分では、むなしい苦笑いを作るしかなかった。両国の指導者が、歴史摩擦と領土紛争をこの状態で凍結させる「度量の大きな妥協」が最上の解決法だが、復活した民族主義の前にそのような可能性はゼロに近い。慰安婦問題の「法的責任」は結局、破局を催促する爆発性のある争点だ。

「あまりに責め立てないでくれ!」-知韓派知識人の共通した注文だ。ところでオバマ米国大統領も認めたように「甚だしくひどい人権侵害」をなぜ公式に認めないかという韓国人の即刻反応は事実、怒りに近い。その怒りはドイツと対比してより一層増幅されるものだが、日本人たちはこのような対比を納得できないといった。島国の人の性格は違うといった。韓国人が慰安婦問題を繰り返し取り上げるのと日本人たちが拉致された人を送還を求める対北朝鮮への度重なる要求の間には、相同関係が存在するように見られた。日本はすでに強大国ではないと力を込めて話す小此木教授の確認の中には、日本の立場も少しは考慮してみてほしいという呼び掛けが垣間見えた。韓日関係は、加害者の萎縮された心理までを配慮してこそ解決する、非常に特異な問題だ。

◆小此木氏とは…

日本を代表する韓半島の専門家。韓国・北朝鮮いずれの政治・外交についてもこれだけ博学な日本の学者は探し難い。韓国の学界はもちろん政官界、言論界に幅広い人脈を持っている。韓日関係に関してはパイプラインの役割を果たしてきた。韓日共同研究フォーラムの日本側座長、韓日歴史共同研究委員会の日本側委員長を歴任し、各種委員会で活躍した。1978~2011年慶応大法学部教授をつとめ、現在は慶応大名誉教授と韓国東西(トンソ)大学客員教授。小泉・福田内閣時期には日本の中長期外交戦略を立てる首相諮問機構委員をつとめた。



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