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【社説】“国家改造”の覚悟あってこそ危機乗り越えられる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
セウォル号惨事以後、初めて昨日、朴槿恵(パク・クネ)大統領が弔問して謝罪した。安山(アンサン)の焼香所で彼女は絶叫を聞いた。「大統領の子供です」「どこの国の警察に自分たちの子供たちを助けてくれと言わなければならないのでしょうか」「韓国を離れたいという人がなぜこれほど多いのですか」。

朴大統領の謝罪は5回目だ。大統領と政権は、失敗も謝罪もできる。歴代大統領がそうだった。朴大統領も、自身が選んだ報道官の過ち、財政状態にともなう公約の未履行、政府機関の不法行為について行政府の責任者として謝罪した。

しかし今回は違う。過ぎ去ったことのように断片的ではなく、総体的な問題点のためだ。大統領選挙と就任の辞で朴大統領は安全な社会と非正常の正常化を何度も約束した。ところが今回の事件は、その根元から発生・救助・収拾の全過程にかけて異常な不手際と混乱・無責任が露呈した。大統領は正常化改革を約束して自ら熱心に仕事をしたが、政権就任1年2カ月間に変わったものはあまりない。官僚らがしっかりとついて来なかったからだ。


今回も核心問題となってあらわれたのが官僚集団の弊害だ。安全行政部・海洋水産部・海洋警察などは慢性的な無能と無責任を見せた。官僚社会を含めた社会の中枢勢力は、新しい政権が登場すれば息を殺して見守る。「この政権は果たして違うだろうか?」。政権が強力な改革性を見せることができなければ、適当に表情だけうかがいながら伏地不動の事なかれ主義に回帰するのだ。

この序盤戦で敗北した代表的な大統領が盧武鉉(ノ・ムヒョン)と李明博(イ・ミョンバク)だ。盧元大統領は権威を喪失したような言動で官僚らから無視された。李元大統領の実兄・李相得(イ・サンドゥク)氏が権力の中枢に入ってくる時に官僚らは早々に感づいた。人々は「この政権も違うところがないね」と思った。

それならば朴大統領は果たしてこの戦いに勝利したのか。官僚を含む勢力が最初に見るのが人事だ。朴大統領は人事で強い改革性を証明したのだろうか。そうではない。大統領は「改革のエンジン」と呼ばれるほどの指令塔を選べなかったし、むしろ「手帳人事」で多くの人事騒動を体験し、天下り慣行は全く変わらなかった。雰囲気を一新するためには「親朴派」と「手帳」を手放して能力中心の改革陣容を構築しなければならない。

大統領は「国家改造」を誓った。国家改造の作業を成功させるためには、国民の権利と利益を無力化する非正常的カルテルである官僚マフィアを徹底して解体し、故障した社会システムを廃止しなければならない。民主主義の基本となる市民的教養の育成のための汎社会的覚醒の出口を開かなければならない。市民的教養の核心は、貪欲の節制だ。言葉だけで「100%大韓民国」を叫ばずに、野党と市民団体も共にする機会を与えなければならない。単純に国家安全処を新設して改閣をする程度では、今の総体的危機を乗り越えるのは難しいだろう。



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