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乗馬・スキー・ゴルフ場…金正恩、なぜ上流層の施設に執着するのか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆大型建築・施設崇拝は社会主義の特性

乗馬やスキー・ゴルフは、韓国でも大衆化が難しい3大レジャースポーツだ。北朝鮮の1人あたりの国民総所得(GNI、2012年基準)は、韓国のお金で137万ウォン、2559万ウォンである韓国の19分の1水準に過ぎない。金正恩体制が2400万人の人口のうち200万~300万人と推定される特権層だけにお膳立てしているという批判が出てくるのもこのためだ。金正恩第1書記は2012年4月、初めての公開演説で「再び私たちの人民が、我慢せずに社会主義の富と繁栄を享受できるようにする」と公言した。2年が流れたが一般住民たちが体感する変化の兆候はないように見える。昨年3月末に野心作として出した「経済・核並進路線」も1周年をひそかに過ごさなければならないほど不十分だ。核兵器を持ったため軍事費を経済建設に回すことができるようになったと主張するが、実状は違う。9日、最高人民会議は昨年の予算対比国防費比重が16%(実際には隠匿予算などで30%水準)であり、今年は15.9%に設定したと明らかにした。0.1ポイントの差で住民たちをなだめるのは難しいようだ。

経済がこんな状況なのに金正恩がなぜスキー場や大型プール施設に執着するのか。興味深い分析は、スイス早期留学との関連説だ。彼が泳ぎを楽しんだスイスの超大型ウォーターパーク「アルファマレ」をまねたのが文殊プール施設だ。スキー好きとして北朝鮮にも立派な施設1つは欲しかったというのもある。平壌に登場した現代式のスーパーマーケットを金正恩が直接訪問したが、ショーケースを満たしたチョコレートなどがほとんどスイス産だったという点は示唆するところが大きい。


問題は、金正恩の夢と北朝鮮経済の現実の間にある大きな隙間だ。2012年5月、平壌の代表的娯楽施設の万景台(マンギョンデ)遊戯場を訪問した時のことだ。金正恩は、雑草をきちんと刈らなかったとしながら自身が直接腰を曲げて除草作業をした。馬息嶺スキー場のリフトを欧州産にしようとしていた計画は国連や国際社会の対北朝鮮制裁によって頓挫する。結局、サビついて粗雑な中古品レベルでオープンさせるしかなかった。みすぼらしいリフトに乗って馬息嶺を上がった金正恩が、なぜ片手でタバコを吸い始めたのか理解できる。

◆建築大学にはシカゴのマリーナ・シティの写真

今、北朝鮮では金正恩第1書記を制止する人がいないようだ。後見人の役割をしてきた叔母の夫・張成沢(チャン・ソンテク)が昨年12月に処刑されて、叔母の金敬姫(キム・ギョンヒ)まで退いた状況だ。昨年11月、平壌建築総合大学を訪問した彼は、ここが「社会主義の文明国建設の斥候隊であり建築人材養成の基地」とほめたたえる。講義室の壁には米国シカゴの「マリーナ・シティ」ビルをコロシアムやマルセイユ宮殿と共に、世界の代表建築物として紹介した英文掲示物が目を引いた。金正恩のそばを密着遂行していたマ・ウォンチュン労働党財政経理部副部長は建築分野の策士の役割をして最高実力者に浮上した。

金正恩にとって大型建築はどんな意味があるのか。国内最高の権威者に挙げられるキム・ソクチョル明智(ミョンジ)大学客員教授に尋ねた。返事は明快だ。「建築は体制を雄弁に語る」という。早目に西側に向けて目を開いた30歳の青年指導者・金正恩は今後どんな建築物でメッセージを伝えるのだろうか。



乗馬・スキー・ゴルフ場…金正恩、な몂上流層の施設に執着するのか(1)

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