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<韓国旅客船沈没>雨風で救助難航…一部ダイバー、潮流に巻き込まれる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
17日、珍島(チンド)近海は荒波が立っていた。激しい雨足が終日海を揺るがした。この日午前7時30分ごろ、木浦(モクポ)海洋警察所属の高速艇に乗って事故海域に向かった。

事故海域に到着したのは9時頃だった。気象庁は18日午前まで珍島一帯に最高40ミリの雨が降ると予報されていた状況だった。沈没したセウォル号の船首がかすかに目に入ってきた。

沈没したセウォル号周辺で海軍の独島艦・清海鎮(チョンヘジン)艦などと海洋警察救助船舶、民間漁船など169隻の救助用の船が集まった。ゴムボートからは、海難救助隊(SSU)と特殊戦旅団(UDT/SEAL)所属の救助隊員が海中に飛び込んでいた。彼らはボートごとに4~5人ずつ組んで交代で海中を捜索した。


海中を捜索して船の上に戻ってきた救助隊員やダイバーたちは皆、無念そうな表情だった。彼らは手ぶらで上がってきたのが申し訳ないように毛布を体に巻きつけたまま海の方向をぼうっと眺めるだけだった。

事故海域には行方不明者の家族を乗せた旅客船もいた。前日に子供たちを飲み込んでしまった無慈悲な海の上で家族は号泣した。

「○○(子供の名前)!聞こえる?そこにいるなら返事をしてみて。生きているんでしょ?」

「心配しないで、もう少しだから。お母さんが何とかして助けるから」。

高速艇の計器盤は、事故海域の水深が40.6メートルを示していた。水温は10~12度と予想された。海洋警察関係者は「海におぼれた場合、低体温症で1時間もたてば死亡するかもしれない温度」と話した。風速は秒速7~12メートルで、その場に立って体を支えるのが難しいほどだった。強風のせいで人が引き込まれるほど流れも速かった。

実際この日、一部の民間ダイバーらがセウォル号の捜索中に海水に巻き込まれることもあった。この日の海中は、水中の可視距離が20センチに過ぎないほど濁っていた。このためセウォル号に空気を注入しようとしていた計画も失敗した。計画どおりならばダイバーがセウォル号の中に入って救助活動用の艦艇に設置されたエアコンプレッサー(空気圧縮機)を利用して空気を注入しなければならなかった。海洋警察関係者は「空気を注入するには船体の下に深くもぐって船室に直接入らなければならないが、視界の悪さと速い潮の流れのために接近自体が不可能だった」と話した。

セウォル号周辺にはオレンジ色の海上フェンスが張られていた。このフェンスから檀園高校の女子生徒のものとみられる黒いカバンが発見された。カバンには学校の名札とMP3プレーヤー、イヤホン、交通カード、ハンドクリームが入っていた。



【特集】韓国旅客船「セウォル」沈没事故

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