先月末、西海(ソヘ、黄海)ミサイル試験場で、金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官が参加した中で新型ミサイル発射実験が行われた。これまでの玄武-2ミサイルを改良したものだ。玄武-2は射程距離300キロに弾頭重量500キログラムだが、新しいミサイルは射程距離500キロで弾頭1トン規模だ。実験は韓国の対北朝鮮ミサイル防衛力を一段階高めるというものだった。2012年までは韓米ミサイル協定に縛られていて射程距離300キロ、弾頭500キログラムまでしか保有できなかった。ところが北朝鮮は▼射程距離300キロのスカッドB▼450キロのスカッドC▼4000キロ級中距離弾道ミサイル(IRBM)を実戦配置し、8000キロ級大陸間弾道ミサイル(ICBM)も開発中だ。ミサイル射程距離を考慮すれば韓国にとって大きな問題だ。
韓国軍のミサイル北方境界線は「さまざまな作戦要素を考慮すれば」軍事境界線(MDL)南側150キロ程度の忠清北道陰城(チュンチョンブクド・ウムソン)が限界だ。さらに北上すれば北朝鮮の攻撃に弱くなる。だが陰城以南から300キロの射程距離ミサイルを発射すれば平壌(ピョンヤン)にも届かない。
韓国軍は北朝鮮の一般ミサイル部隊の南方限界線を黄海北道谷山(ファンヘブクド・コクサン)程度と見ている。谷山以内からは韓半島(朝鮮半島)の主要都市がみな射程距離に入ってくる。その上、北朝鮮はミサイル発射台が100基。韓国は射程距離300キロ以内である玄武-1と玄武-2を合わせて40基だ。南北間のミサイル戦力の不均衡が激しい。
◆南北のミサイル戦力不均衡を緩和
ミサイル戦力格差の意味は、核弾頭を装着した北朝鮮ミサイルが韓半島全域を攻撃圏に入れるということを意味する。射程距離450キロのスカッドC以外に最近新しいミサイルを公開したからだ。先月26日、金民錫(キム・ミンソク)国防部報道官は緊急記者会見を通じて「北朝鮮が午前2時35分と2時42分に平壌北方の粛川(スクチョン)一帯から東海上に弾道ミサイルそれぞれ1発、合計2発を発射した。650キロ前後を飛行しノドン系列の弾道ミサイルと推定される」と明らかにした。北朝鮮は数十発のロケットとミサイルを発射しながら射程距離1300キロであるノドンミサイルを650キロに減らして発射実験をしたのだ。米軍事情報局(DIA)と韓国国防部は北朝鮮が1.5トン級の核弾頭を装着して実験したと見ている。ある海軍将校は「核弾頭の搭載型を実験したことで核弾頭型ノドンミサイルの存在を誇示する武力示威」と分析した。こうなれば韓半島全域は北朝鮮の通常ミサイルだけでなく核ミサイルの射程距離にも入る。
このような北朝鮮の核・通常ミサイルに対応する韓国の代案が「キルチェーン(攻撃型ミサイル防衛システム)」と「韓国型弾道弾防御網(KAMD)」だ。核心は北朝鮮がノドンミサイルを発射するには40分余りの燃料注入時間が必要だという弱点を利用し、先制攻撃でミサイル発射前に破壊するということだ。であれば北朝鮮のミサイル発射台をリアルタイムで監視するべきであり、発射の兆候が明らかになれば20分以内に精密攻撃して破壊しなければならない。しかし現存する韓米連合軍の武器では黄海道(ファンヘド)は分からないが咸鏡道(ハムギョンド)にあるミサイル発射台を20分以内には破壊できない。
(中央SUNDAY第369号)
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◆南北のミサイル戦力不均衡を緩和
ミサイル戦力格差の意味は、核弾頭を装着した北朝鮮ミサイルが韓半島全域を攻撃圏に入れるということを意味する。射程距離450キロのスカッドC以外に最近新しいミサイルを公開したからだ。先月26日、金民錫(キム・ミンソク)国防部報道官は緊急記者会見を通じて「北朝鮮が午前2時35分と2時42分に平壌北方の粛川(スクチョン)一帯から東海上に弾道ミサイルそれぞれ1発、合計2発を発射した。650キロ前後を飛行しノドン系列の弾道ミサイルと推定される」と明らかにした。北朝鮮は数十発のロケットとミサイルを発射しながら射程距離1300キロであるノドンミサイルを650キロに減らして発射実験をしたのだ。米軍事情報局(DIA)と韓国国防部は北朝鮮が1.5トン級の核弾頭を装着して実験したと見ている。ある海軍将校は「核弾頭の搭載型を実験したことで核弾頭型ノドンミサイルの存在を誇示する武力示威」と分析した。こうなれば韓半島全域は北朝鮮の通常ミサイルだけでなく核ミサイルの射程距離にも入る。
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