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【コラム】アベンジャーズ・スポイラー…韓国撮影が巻き起こす興味深い現象

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「映画は映画にすぎない」と言って毅然と振舞いたいが、ハリウッド映画の韓国撮影が巻き起こした興味深い現象は、なかなか無視できるものではない。先月30日からソウルで撮影中の『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』(以下『アベンジャーズ2』)のことだ。もともと誰が何のシーンをどのように撮るかは公開されていなかった。主演級に似たスタント俳優がしばらくスターに間違われるなどのハプニングだけが伝えられた。数日前は、あるネットユーザーの陰謀説も人気を呼んだ。映画撮影は偽装にすぎず、実は漢江(ハンガン)に落ちた外界物体を引き揚げる秘密作業だという要旨だ。この陰謀説は、関連報道としてリンクもはってあったが、これはエイプリルフールの意味を説明するページへとつながる。史上初の麻浦(マポ)大橋全面規制のような大規模な撮影協力と現場規制等を、エイプリルフールの名を借りて皮肉ったわけだ。

実際、撮影現場は完成された映画とは全く違う。前に取材のために訪れたいくつかのハリウッド映画の撮影現場もそうだった。韓国映画やドラマ撮影のように約束のない待機の連続だ。映画に少しだけ出てくるシーンを一日かけて撮るのは基本で、撮影自体よりもカメラの位置や照明などを変えて準備する時間がはるかに長い。その上、爆破シーンのように危険要素があるとか集中力を要するシーンはなかなか公開しない。『アベンジャーズ2』も、いかなる理由でも「取材不可」という立場を明らかにした。撮影の邪魔になったり肖像権・著作権に背いたりするケースはもちろん、「映画のスポイラーになりうる」取材も不可だという。スポイラーは映画の結末や反転のような要素をあらかじめ知ろうとして結果的に観覧の面白味を半減させることをいう。詳細なあらすじが公開されないというのに、野次馬の立場としては何がスポイラーなのか判断する根拠がない。世間にはアベンジャーズたちが相手にする新しいウルトロンが漢江のフローティング・アイランド(Floating Island)から誕生するとか、ウルトロンを作るのは韓国人女性科学者だとか、この際フローティングアイランドが爆破されるかもしれないという多様な推測や予想が出回っている。こうした渦中で外国人と思われるネットユーザーが麻浦大橋近くで撮った現場動画をインターネットに登場させ、外国のあるサイトにはこの映画の別の撮影地である南アフリカ共和国のヨハネスブルクで入手したという1ページ分の台本が掲載されたりもした。これに先立ち映画会社側は韓国メディアに「国民の理解と声援によって用意された撮影現場」としながら「撮影現場に関するソースが流出する場合、実際の本編では撮影分が編集される可能性が高い」とも言及した。どうしてもこの映画は、全世界の人たちの理解と声援が頼みのようだ。

この映画に関する最も興味深い予想は、何と2兆ウォン(約2000億円)の国家ブランド価値の上昇効果が期待されるという政府関係者の話ではないかと思う。映画興行にともなう波紋をこれほど大胆に断言するケースは多くない。このすべての状況を総合すると、来年封切りされる『アベンジャーズ2』に韓国の姿がもっともらしく出てこなければ、大変なことになるのだろう。


イ・フゥナム文化スポーツ部門次長



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