チリ北部沖の太平洋で１日午後８時４６分（韓国時間２日午前８時４６分）、マグニチュード（Ｍ）８．２の強い地震が発生し、少なくとも６人が死亡し数万人が避難した。

米地質調査所（ＵＳＧＳ）によると震源地はチリの港町イキケの北西部側に約１００キロメートル地点だ。震源の深さは海底２０キロメートル。太平洋津波警報センター（ＰＴＷＣ）はこの日、地震によりチリ北部沿岸に最高２メートルに達する津波が発生したと明らかにした。ＰＴＷＣはチリなど太平洋沿岸諸国に地震津波警報を発令し、現地時間２日明け方に解除した。チリの首都サンティアゴから北に１５００キロメートル離れたイキケはチリの主要輸出品である銅輸出の拠点港だ。先月１６日にもマグニチュード６．７の地震が発生し１０万人が一時避難するなど２週間にわたり大小の地震が続いてきた。

チリのバチェレ大統領は２日明け方、同国北部を災害地域指定を宣言した。２０１０年２月の大地震当時災害地域宣言が遅れ被害を増やした失敗を繰り返さないための措置だとチリの現地メディアは報道している。


チリ国家災害管理庁は地震で崩れた壁で圧死したり心臓まひにより最小６人が死亡したと明らかにした。アリカでは複数の土作りの家が崩壊し、山崩れで一部道路が遮断されている。各地で断水と停電が報告されている。地震直後にイキケの女性刑務所から収監者３００人が脱獄する騒動も起きた。このうち２６人は身柄を確保されたが、残りは手配中だ。

世界の地震の９０％が発生する環太平洋地震帯に属するチリは地震が絶えず続いている。２０１０年２月２７日の中南部大地震と津波では５２６人が死亡し８０万人が被災した。１９６０年にはチリ南部海岸でマグニチュード９．５の地震が発生し１６００人が死亡した。

チリ地震で発生した津波が３日明け方に北海道などに押し寄せる可能性があると日本の気象庁が２日に明らかにした。気象庁は津波が高さ２０～５０センチメートル規模であると予想し、ハワイなど先に到達する地域の観測値などを参考に注意報を発令するかを決めることにした。