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【取材日記】“整形韓流”の素顔よりも不都合なこと

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

写真作家Ji Yeo(ヨ・ジ)が撮った『整形手術後回復室(Beauty Recovery Room)」。(写真=Ji Yeo)

在米写真作家のJi Yeo(ヨ・ジ)を初めて知るようになったのは英国日刊紙ガーディアンだ。彼女のインタビュー記事が女性(Women)セクションで大きく紹介されたのだ。整形直後の韓国女性たちの姿を撮って『整形手術後回復室(Beauty Recovery Room)」というプロジェクトを進めているといった。もう少し検索してみると米国・イタリアの日刊紙はもちろん写真専門雑誌も、彼女の写真を大きく取り挙げていた。写真の中の舞台である韓国を除いてだ。

正直、彼女が撮った写真を見て頭を1発殴られたようだった。写真の中の女性たちは、韓国の整形外科が先を争って広告を出している“美しい”姿ではなかった。美しくなるために耐え抜かなければならない苦痛の裏面を見せていた。あごをやや長めにするという手術をしてはあごひもでぷっくりとはれたあごをかばっている女性。脂肪吸引手術をしたある女性は、溶けて流れ出る分泌物を受け取るためにホースとつながった血液バッグを付けていた。世界で人口あたりの整形比率が最も高いという整形大国韓国の「不都合な真実」だった。

アラブ圏の衛星放送アルジャジーラは最近、交通事故をのぞいて自殺が韓国の若年層の最も高い死亡原因だと報道した。その原因として過度な学業負担、成功に対する重圧感と共に容貌至上主義を挙げた。


実際に地下鉄やバスに乗れば最も目につく広告がまさに整形外科、皮膚科、マッサージショップの広告だ。もっともらしい姿に変わる広告の中のモデルを見ていると、整形に対する拒否感もなんとなく減ってくる。周囲からは卒業や入学プレゼントで目・鼻の整形をしたという若い女子学生の話が聞こえてくる。女性芸能人の整形の告白はもはや驚くべきことでもない。

外国でさらに有名な「整形韓流」の素顔のせいで気持ちは良くないだろう。さらに不都合なことは、整形を眺める私たちの二重定規だ。整形した印象がとても多く感じられる女性たちを「整怪(整形怪物)」と非難しながらも、「容貌・身長・財力・家柄をすべて問う女性たちより、それでも顔だけを取る男性たちがむしろ良心的ではないか」とまで言う。女性たちも同じだ。自己満足のためならば整形してもいいではないかと言いながらも、背を向ければ彼女の整形部位をあえて推測しようとする。少なくとも写真の中の女性たちは率直だ。手術直後に包帯を巻いて血豆だらけでの赤裸々な姿まで見せたのだ。

1つだけ聞いてみたい。写真作家Ji Yeoは自らニューヨークのブルックリンの繁華街でパフォーマンスを繰り広げた。「私が完ぺきになるにはどの部分を直さなければならないか」という立て札のそばにヌードトーンの水着とストッキングだけを着て立ったのだ。多くの外国人が「あなたはこのままでも完ぺきだ」と話した。もしこのパフォーマンスが韓国のソウル市庁や光化門(クァンファムン)広場の前で繰り広げられたら…。

ウィ・ムンヒ文化スポーツセクション部門記者



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