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欧州、クリミア問題でガス輸入「脱ロシア」目指すも…今冬が心配(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
欧州とロシアのエネルギー戦争が始まった。ロシアのクリミア半島編入事態を見守るしかなかった欧州諸国の脱ロシアエネルギー宣言だ。

欧州は現在、使用する天然ガスの30%をロシアから輸入している。ドイツの場合、依存度は35%にもなる。旧ソ連諸国として欧州連合(EU)に加入したリトアニアなどバルト3国は、ほぼ全量をロシアから持ってくる。ロシアの政府系企業ガスプロムが欧州に輸出する天然ガスの半分ほどはウクライナのパイプラインを経由している。

欧州諸国は今回、エネルギー輸入先の多角化を痛切に感じた。26日(現地時間)、欧州連合(EU)と米国は共同声明で「ウクライナ事態は欧州のエネルギー安保強化の必要性を立証した」と明らかにした。これに対しEUは6月までに「脱ロシア」実現のための行動を実行に移す計画だ。


最も現実的な代案は、最近シェールガスブームが起きている米国から天然ガスを輸入することだ。米国は最近シェール岩盤から天然ガスを採掘する技術を開発して本格的な生産に入った。ウォールストリートジャーナルは「米国が欧州への輸出拡大を示唆するだけでロシアの交渉力を弱体化させることができる」と分析した。

カギは現在進行中である米-EUの自由貿易協定(FTA)交渉だ。米国はエネルギー安保次元でFTAを締結しなかった国には液化天然ガス(LNG)の輸出を規制している。現在、非FTA諸国の輸出申請中7件だけが承認され、20件余りは許可を待っている。

ドイツのメルケル首相は「米国がガス輸出規制を緩和すれば、欧州がガス供給先を多様化できる」と話した。だが米国のオバマ大統領は「米-EUのFTA交渉が妥結すれば、欧州は米国の天然ガスをはるかに簡単に輸入できて、ロシアに対するエネルギー依存度も低くできるだろう」と話した。

米政界では肯定的な反応が出てきている。例外的な輸出許可を拡大して手続きも速かに処理すべきだという要求が多い。野党である共和党のジョン・バラッソ上院議員(ワイオミング州)は「プーチン大統領が行動開始に出た今、ロシア経済を弱体化させるために米国産ガスを活用できるようにすべきだ」と主張した。

欧州も自ら動き始めた。フランスのトタル(Total)とGDFスエズ(Suez)は最近、相次いで英国でシェールガス鉱区採堀権を獲得した。これらはシェールガス埋蔵量が豊富なポーランドなどでも採掘準備に拍車を加えている。ロシアのガスプロムに続き欧州で2番目に多い量の天然ガスを供給するノルウェーのスタトイル(Statoil)はこれまで国際原油価格に連動してきた価格指標を欧州ガス価格に変えて供給価格を低くすることにした。旧ソ連圏諸国で生産されるガスを、ロシアを迂回して欧州に供給する計画も推進されている。英国BPなどは昨年末、アゼルバイジャン領カスピ海シャーデニスのガス田の拡張を決めた。2019年にはギリシャ・イタリアなどでの供給が始まる予定だ。欧州に近くて未開発の鉱区が多いアルジェリア・カメルーンなどのアフリカも有望株だ。



欧州、クリミア問題でガス輸入「脱ロシア」目指すも…今冬が心配(2)

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