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【取材日記】韓国の適合業種規制に鼻歌の外国企業

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「泉印(センピョ)醤油」で有名な泉印食品は、最近は醤油事業の代わりにビーフジャーキーなどの他の事業に目を転じている。2011年9月、醤油が中小企業適合業種に指定されてから同伴成長委員会(以下、同伴委)から事業を縮小するか拡張を自制するよう勧告を受けたためだ。同社関係者は「専門業者は大企業であっても適合業種規制から外すべきでは」とし、「適合業種に指定したこの3年間、同伴委の意図通りに醤油業界の中小企業は本当に大きく成長しただろうか」と反問した。

大統領まで出てきて規制撤廃を主張するが、市場原則に反する中小企業の適合業種は細胞分裂するように増えている。同伴委は今月26日、スーパーマーケット・結婚式場・自動車レンタル業など34品目を追加目録に入れた。適合業種に指定されれば大企業は参入自制や拡張自制、事業縮小あるいは事業撤収のような規制を受ける。弱者保護、裏路地商圏の活性化など社会的な大義のために利益を多く出している大企業は犠牲を甘受しなければならないという論理だ。同伴委は今年、適合業種期限3年が満了する82種の製造業品目についても再指定を推進しているという。

ユ・チャンヒ委員長をはじめとする同伴委の関係者は適合業種制度が「民間がみんなで“話し合って”作った市場秩序」と強調する。しかし実施3年が過ぎた現在、中期適合業種は大・中小企業間の「美しい合意」と見るより半官半民の性格を帯びる同伴委が当初の計画通り「押しつけた」と見る意見が大半を占めている。


事実、規制を望むのは国民でなく特別な恩恵を望む少数の利益集団だ。そのため声の大きな人々が有利だ。製菓業を適合業種に指定し「地域のパン屋」500メートル以内には大企業のパン屋の出店をさせないようにしたキム・ソジュン韓国製菓協会長は、全員一致で会長職に再任されたという。キム会長の声があってこそ適合業種規制が維持されることを地域のパン屋オーナーはよく知っているためだ。この過程で苦労して大きくなった製菓業中堅企業や他地域のフランチャイズ自営業者は冷遇される結果が現れた。

考えてみれば中期適合業種は当初から何となく先が見えていた制度だった。1979年から2006年まで施行し、あらゆる副作用で政府自ら止めることを決めた「中小企業固有業種制度」のコピー版だからだ。市場に人為的な仕切りをつくって競争を制限するのは、中小企業にとっても消費者にとっても得はない。世界最大の回転寿司企業である日系チェーン「スシロー」は今年初め、2018年までに韓国内に80店舗を出店するとの計画をたてたという。スシローは外資系企業なので適合業種規制を受けない。同伴委が広めてくれた垣根のおかげで外国企業だけが鼻歌を歌っている。

キム・ヨンミン経済部門記者



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