マレーシア航空ＭＨ３７０便の失踪が「（ハイジャック犯または操縦士による）意図的な航路離脱」という見方が強まり、マレーシア当局の事件対処に批判が強まっている。発生初期の情報共有から捜索・捜査まで無能さを表したということだ。最も多くの犠牲者を出した中国はもちろん、機体捜索の前面に出ている米国も不満を隠せずにいる。

１６日（現地時間）に米ＡＢＣ放送「Ｔｈｉｓ　Ｗｅｅｋ」に出演した米下院テロ対策・情報小委員会のピーター・キング議員（共和）は、操縦士２人に対する家宅捜索が前日に行われたことを指摘し、「調査の初期から彼ら（操縦士）に焦点が合わされるべきだった」と述べた。

さらに操縦士の最後の交信「了解。お休み」が、旅客機運航情報交信システム（ＡＣＡＲＳ）と無線識別装置（Ｔｒａｎｓｐｏｎｄｅｒ）が順に遮断される間に行われたことがこの日、明らかになった。この最後の言葉は副機長（２７）が話したとみられると、マレーシア航空のアフマド・ジャウハリ最高経営責任者（ＣＥＯ）が１７日、記者会見で明らかにした。米情報当局は副機長が旅客機ハイジャックを主導または共謀した可能性があるとみている。


旅客機がマレーシア半島を横切って飛行したことが確認され、マレーシア空軍の規律弛緩も俎上に載せられた。英国の航空セキュリティー専門家はＡＰ通信に「未確認飛行体が領土を横切るのに腕組みしていたのだろうか。空軍が（レーダーを）見ていなかったということ」と話した。

旅客機事件が長期化するほどマレーシア政界の負担は重くなる見込みだ。ウォール・ストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）は１７日、現地メディアが異例にも与党・連合国民戦線（ＢＮ）とナジブ首相に対する批判世論を取り上げ始めたと伝えた。

１９５７年にマラヤ連邦が英国から独立して以来５７年間にわたり執権してきた国民戦線は、主要メディアを官営化しながら世論を統制してきた。しかし最近はインターネット使用人口が増えたことで独立メディアが生まれ、こうした期執権に赤信号がついていると、ＷＳＪは指摘した。