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【社説】生命を担保にすれば国民の信頼は得られない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ついに韓国医師協会が集団休診を敢行した。医師協は今日一日、扉を閉め、一部の専門医(インターン・レジデント)も参加するという。非常に残念なことであり、あってはならないことが起きた。医師が患者の生命を担保に利益を得ようというのはありえないことだ。百歩譲って名分が正しいとしても、その方法が集団休診になってはならない。今回の休診はどう見ても集団利己主義としか見られない。

医師は白衣を脱ぐ前に患者団体連帯会議の要請文に傾聴する必要がある。この団体は7日の記者会見で、「政策に不満があれば政府を相手にするべきであり、患者の生命を担保に政府に圧力を加えるのは理解できない」とし「闘病する患者を担保に政府を脅迫する医師集団の行動は、いくら名分が妥当だとしても誰からも支持を受けられないはずだ」と述べた。

医師は集団休診を控え、政府と医療発展協議会を6回開き、合意文まで発表した。しかし翌日にこれを覆し、休診を決めた。政府との協議で100%満足する結果を得ることはできない。なぜなら政府は国民を優先して考えなければならないからだ。医師のことばかり考慮して政策を決めることはできない。双方が今後の対話で最大公約数を見いだすことにしたが、これを覆したのは極めて遺憾だ。


医師協が主張する今回の休診の理由は、遠隔診療と医療法人営利子会社許容への反対だ。両制度が医療営利化という医師協にも、これを施行すれば大きな付加価値が生じると包装する政府にも問題がある。遠隔診療は島嶼・僻地住民、高齢者・障害者・慢性疾患者など通院が難しい患者の便宜増進に役立つ。情報通信技術(ICT)の発展も避けて通ることはできない。ただ、医師と患者の対面診療を全面的に代替する遠隔診療には慎重でなければならない。まずは慢性疾患者モニタリングと相談から先に導入し、次第に拡大するのが望ましい。医療法人子会社も海外患者の誘致や海外病院進出などの分野に先に導入するのも方法だ。

医師協は診療報酬が原価の3分の2にすぎず、非正常的な診療を量産すると主張する。しかし非保険診療を含めれば原価より高いという韓国保健社会研究院の研究結果もある。こうした内容は双方が対話で十分に解決できると考える。直ちに対話チャネルを稼働するものの、必要なら福祉部から首相室傘下に格上げすることも検討する必要がある。

医師が今日、休診するのなら肝に銘じることがある。集団休診は自らを専門家団体から利益集団に格下げする自害行為という点だ。集団休診でどれほど利益を得るかは知らないが、それよりはるかに重要な国民の心と信頼を失うということに気づくべきだ。当然、集団休診に伴う応分の責任も負わなければならない。政府は診療命令・業務開始命令違反事項には必ず業務停止処分を下し、その程度が激しければ刑事告発するべきだろう。



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