筆者は2008年からヘアクチュール(HAIR COUTURE)というブランドで米国市場に進出し、現在は北米や欧州・アジアなど30カ国余りにファッション・ヘア(美容ウィッグ)を輸出している。事業草創期に韓国企業として限界に至り困難なことも多かったが、今年は売り上げ1000万ドル以上の実績を見ている。
初期事業の困難を反転させたきっかけは、K-POPを利用した共同マーケティングだった。特に昨年、韓流の代表的ガールズグループである少女時代と肖像権の契約を結び、中国・日本などアジア市場に本格的に進出できた。事業初期には、SMエンターテインメントの役員が中小企業との協業(コラボレーション)に難色を示したが、持続的にSM役員を説得して、単純な広告契約ではない少女時代とのロイヤリティー契約(後払い制契約)をとりつけた。
少女時代との契約後、アジア市場のバイヤーとのミーティング席で食事の接待まで受けて、日本・中国・マレーシアなどアジア諸国に商品流通を本格的に始めることができた。その後、周囲からどのようにしたらスターマーケティングを結合して事業ができるかという多くの問い合わせを受け、このような中小企業と有名人をつなげるインフラ構築の必要性を感じることになった。実際、中小企業は優秀な製品を持っていてもブランドの認知度やマーケティング費用のために事業化に意欲さえも出すことができなくなっている。それならば、こうした中小企業を対象に韓流熱風とK-POPの世界的な流行を活用したスターマーケティングを活性化してみたらどうだろうか。
韓流スターのマーケティングパワーは想像を超える。先月27日に放映終了したドラマ『星から来たあなた』でヒロインのチョン・ソンイを演じた女優チョン・ジヒョンが、劇中で「雪が降る日はチキンとビールなのに…」と言及すると、すぐに中国ではこれまでにない「チメク(チキン+ビール)」熱風が吹いている。中国に進出した韓国のチキンフランチャイズ業者は2、3時間ずつ列をつくってチキンを買っていくお客さんのおかげで連日売り上げ最高記録を立て、中国メディアは「鳥インフルエンザによる養鶏農家の被害が減る」という報道をしたほどだ。
こうした効果を知っていながらも、中小企業は高すぎる広告費用の負担の上にマーケティング方法も分からないスターマーケティングへの意欲を出せないのが現実だ。エンターテインメント企業の大部分は中小企業を信用していないので、大企業の広告契約だけを好む。国が一定部分のリスクを管理して、エンターテインメント会社に所属したスターらと中小企業をマッチングさせれば販路開拓の力になれる。特に最初に巨額の契約費を支払わなければならない広告契約ではなく、売り上げの増加によりたくさん売れれば多くの収益を配分できるという後払い制ロイヤリティー契約ならば、ウィンウィンになるだろう。
これからは単純にK-POPをはじめとする韓流文化の輸出だけに満足せず、中小企業がK-POPと商品を連係したKプロダクトがうまく売れるように支援すべき時になった。情報技術(IT)強国、コンテンツ強国の長所をさまざまな産業分野に組み合わせていくならば、韓国の中小企業も世界へ伸びていける。まさにこのような事業モデルが、真の創造経済ではないだろうか。
キム・ミンソク(株)HAIR COUTURE代表理事
初期事業の困難を反転させたきっかけは、K-POPを利用した共同マーケティングだった。特に昨年、韓流の代表的ガールズグループである少女時代と肖像権の契約を結び、中国・日本などアジア市場に本格的に進出できた。事業初期には、SMエンターテインメントの役員が中小企業との協業(コラボレーション)に難色を示したが、持続的にSM役員を説得して、単純な広告契約ではない少女時代とのロイヤリティー契約(後払い制契約)をとりつけた。
少女時代との契約後、アジア市場のバイヤーとのミーティング席で食事の接待まで受けて、日本・中国・マレーシアなどアジア諸国に商品流通を本格的に始めることができた。その後、周囲からどのようにしたらスターマーケティングを結合して事業ができるかという多くの問い合わせを受け、このような中小企業と有名人をつなげるインフラ構築の必要性を感じることになった。実際、中小企業は優秀な製品を持っていてもブランドの認知度やマーケティング費用のために事業化に意欲さえも出すことができなくなっている。それならば、こうした中小企業を対象に韓流熱風とK-POPの世界的な流行を活用したスターマーケティングを活性化してみたらどうだろうか。
韓流スターのマーケティングパワーは想像を超える。先月27日に放映終了したドラマ『星から来たあなた』でヒロインのチョン・ソンイを演じた女優チョン・ジヒョンが、劇中で「雪が降る日はチキンとビールなのに…」と言及すると、すぐに中国ではこれまでにない「チメク(チキン+ビール)」熱風が吹いている。中国に進出した韓国のチキンフランチャイズ業者は2、3時間ずつ列をつくってチキンを買っていくお客さんのおかげで連日売り上げ最高記録を立て、中国メディアは「鳥インフルエンザによる養鶏農家の被害が減る」という報道をしたほどだ。
こうした効果を知っていながらも、中小企業は高すぎる広告費用の負担の上にマーケティング方法も分からないスターマーケティングへの意欲を出せないのが現実だ。エンターテインメント企業の大部分は中小企業を信用していないので、大企業の広告契約だけを好む。国が一定部分のリスクを管理して、エンターテインメント会社に所属したスターらと中小企業をマッチングさせれば販路開拓の力になれる。特に最初に巨額の契約費を支払わなければならない広告契約ではなく、売り上げの増加によりたくさん売れれば多くの収益を配分できるという後払い制ロイヤリティー契約ならば、ウィンウィンになるだろう。
これからは単純にK-POPをはじめとする韓流文化の輸出だけに満足せず、中小企業がK-POPと商品を連係したKプロダクトがうまく売れるように支援すべき時になった。情報技術(IT)強国、コンテンツ強国の長所をさまざまな産業分野に組み合わせていくならば、韓国の中小企業も世界へ伸びていける。まさにこのような事業モデルが、真の創造経済ではないだろうか。
キム・ミンソク(株)HAIR COUTURE代表理事
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