指揮者ダニエル・ハーディングに音楽は「人々に生きていく力と勇気を与える治癒剤」だ。(写真=ビンチェロ)
午後7時15分、余震が続く中でハーディングは指揮棒を手にした。指揮者と団員と聴衆は音楽の力を信じた。グスタフ・マーラーの交響曲第5番は作曲者自身が「人生の真ん中でも私たちは死の中に存在する」と話した悲しみの絶唱だ。第4楽章「アダージェット」は人間が拒絶することはできない運命を音楽で聞かせる。この日マーラー第5番は人々の記憶に深く刻まれる名演奏となった。
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指揮者ダニエル・ハーディングに音楽は「人々に生きていく力と勇気を与える治癒剤」だ。(写真=ビンチェロ)
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