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【時論】「統一準備委員会」が順調にスタートするには(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今年初めに朴槿恵(パク・クネ)大統領が提示した「統一大チャンス論」は、それまで統一に無関心もしくは否定的認識を持っていた一部階層の世論を反転させた。国民の大多数が統一について肯定的な姿勢を持つようにする転機を作ることに大きく尽くした。社会の一部から提起されてきた「統一至上主義」は、統一過程の議論を見逃したまま、ややもすると戦争や国家的災難を招きかねないという憂慮が伴ったことも事実だ。これに比べて朴大統領が平和と統一を基礎にした「統一準備委員会」の発足を明らかにしたことは、こうした憂慮を払いのけながらバランスを保った政策の見解を提示したものと評価される。

韓国・北朝鮮の統一は、目的としての統一に劣らず過程としての統一がとても重要だ。政府の公式的な統一政策は「平和統一」をその基調とすることが望ましい。その理由は次のとおりだ。

まず平和的統一政策は韓半島(朝鮮半島)の平和を定着させながら韓国・北朝鮮の統合を実現することだ。その延長線上で政治的統一を推進するので、統一による衝撃が相対的に少なく、統一コストも最小化できるというのが専門家たちの評価と予測だ。平和と統一は共に進めなければならない。


また平和的統一は、国内外の同意をより簡単に得ることができる。平和的統一は、国内外の保守と進歩を合わせる共感を形成でき、北朝鮮に対する説得、特に中国など周辺強国の同意を確保することが容易だ。

もちろん急変事態による南北統一の可能性も存在しているのは事実だ。だが、これに対する備えは政府水準ではデリケートな事案であるから、国家情報院や国防部レベルで非公開で細やかに扱うのが正しい方向と思われる。

すると今後発足する「統一準備委員会」はいかなる内容を盛り込むべきか。その成功的なスタートのためにいくつか提案をしたい。

最初に、「統一準備委員会」は朴槿恵大統領が提示した南北間の信頼構築の基礎の上に立つべきだろう。南北の離散家族対面や経済社会の交流協力などで形成される韓国・北朝鮮統合の上で統一を追求するのが正しい手順だ。もちろん交流協力は北朝鮮の非核化が進展しなければ限界にぶつかるだけに、北朝鮮の非核化や韓半島の平和体制構築とかみ合わさって推進する必要がある。要するに韓国・北朝鮮の交流協力の軸と、非核および平和構築の軸が連係しながら発展する時に初めて韓半島の平和と統一の時代が開かれることができる。

「統一準備委員会」は韓半島非核・平和構築のためにも周辺国との平和協力機能を補強することが必須だ。これまでの国家安保室はその人的構成上、軍事安保戦略問題に専念して、「統一準備委員会」は韓半島の統一および平和協力問題を総括することが望ましく思われる。

2番目、「統一準備委員会」の構成において委員長の選択が、今後の委員会の地位と業績を決めるのにとても重要だ。したがって委員長は国内外の信望と尊敬を受ける卓越した経験と品格と専門性を備えた総理級の人物を補任するのが望ましい。各副委員長および分科別委員会も該当分野の最高専門家と代表性を確保した人物で構成する必要がある。

国民統合を勘案するならば、野党や合理的進歩派の人物を含めるのも方法だ。そうなるとその機能と役割が政権レベルを超えて超党派的機構として位置づけることができ、ドイツの経験で見るように持続可能な対北朝鮮政策の樹立・執行を期待できる。このため、この委員会の法的な地位付与の問題も真剣に検討する必要がある。



【時論】「統一準備委員会」が順調にスタートするには(2)

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