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【中央時評】分配構造改善してこそ持続成長可能に=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
他人の話から出そう。米国の中間層(median)の男性労働者の賃金は1970年代末から最近までインフレを勘案すればマイナス成長を記録している。30年余り前に比べて実質賃金が減ったのだ。米国の中産層の家計は、男性家庭の停滞した所得を補完するために、まず女性たちが働きに出た。1970年代に子供を持つ女性たちの24%だけが職業戦線に出たが、今日ではこの比率は65%近くに増えた。バークレー大学のロバート・ライシ教授は、女性の権益伸長よりは米国の男性家庭の所得停滞にこの根本原因を見出している。次に米国の中産層が所得補完のために乗り出した道は、仕事をする時間を増やして副業を持つということだった。退勤後に月の光のもとで別の仕事場に移って働く「2つの職場を走ること(moonlighting)」が増えた。それでも家計が必要とする消費と購買を満たせなくなると住居価格が上がった分、これを担保に追加融資を得て消費を増やすことになった。金融規制の緩和がこれを後押しして住居価格が上がるにつれ2002~2007年の間に約2兆~3兆ドルが融資を通じて家計に流れた。これが2008年の金融危機につながると家計購買力を支える手段はこれ以上探すことが難しくなった。

ワシントンにある米連邦準備制度理事会の入っている大理石の建物は「Ecclesビル」と呼ばれる。1934~48年に議長をつとめたマリーナ・エクルズの名前を取ったのだ。エクルズ議長は大学教育も受けられなかった企業出身だが1936年、ケインズの『一般理論(General Theory)』が出版される前にすでに大恐慌を克服するためには拡張的財政、通貨政策を広げて総需要を振興させなければなければならないと主張してルーズベルト大統領のニューディール政策を積極支援し大恐慌からの脱出に寄与した。彼は戦後の国際金融秩序の根幹をなしたブレトンウッズ体制のスタートにも深く関与した人物だ。彼が1966年に出版した回顧録『Beckoning Frontiers』で「米国経済から創出された富と所得が上位の富裕層に集中しながら大衆の購買力が落ちて大恐慌を迎えることになった」と記述している。

【中央時評】分配構造ﲉ善してこそ持続成長可能に=韓国(2)

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