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【社説】朴大統領、国民と一緒にする「珍島犬精神」を(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆既得勢力との戦争で勝たねば

現在300カ所ほどの公共機関の負債は560兆ウォンと、国の負債規模を超えた。放置すれば国庫が底をつくおそれもある。しかし昨年のKORAIL(韓国鉄道公社)民営化反対鉄道ストで見られたように、時計の針を逆に回そうとする勢力の抵抗は相当なものだ。公共部門の改革をするには政府の率先垂範も必要だ。少なく出して過度に多く受ける構造のため、国民の血税が投入されている公務員年金も果敢にメスを入れなければならない。2度の大きな手術過程を経た国民年金との公平性のためにも、現政権内に必ず改革する必要がある。

福祉分野は高い期待値にもかかわらず、まだ目に見える成果はない。特に基礎年金の支給方式がまだ決定されず、7月の施行が不透明だ。経済協力開発機構(OECD)国家のうち高齢者貧困率1位という深刻性を抱え、大統領と与野党ともに政治力を発揮しなければならない時点だ。


朴大統領は「珍島犬精神」を要求している。「非正常の正常化のために一度かみつけば肉がちぎれるまで放さない珍島犬精神で取り組まなければいけない」ということだ。6月の地方選挙のポピュリズム雰囲気に便乗し、目に見えるところ、または見えないところで抵抗意志を燃やしている勢力との戦争で振り回されることがあってはならない。

もう一つ注文すべきことは、改革は国民と一緒にしなければいけないという点だ。朴大統領は疎通と説得のリーダーシップで弱点を見せている。「国民のために」という精神は十分だが、「国民と一緒に」という認識は不足している。大統領を支持しない有権者や政治的に反対の立場を見せる野党の協力があってこそ、成功した大統領となる。政治的な反対層ときちんと対話し、説得する過程を軽視してはならない。朴大統領は政治分野で低い点数を受けた。その中で人事問題に満足するという回答は35%である半面、満足しないは62.3%だった。尹昶重(ユン・チャンジュン)目青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官や尹珍淑(ユン・ジンスク)前海洋水産部長官のように“手帳人事”、国民の共感を受けにくい人事が繰り返されれば、大統領の国民説得力は落ちるしかない。

◆人事の失敗を繰り返せば改革できず

外交安保は朴大統領がこの1年間に最も成果を出した分野だ。韓半島(朝鮮半島)信頼プロセスをもとに一貫性のある政策を推進しながらも、柔軟性を見せたのが功を奏した。しかし難しい課題が残っている。北朝鮮の核問題だ。金正恩(キム・ジョンウン)体制はいわゆる「核と経済建設の並進路線」を前面に掲げ、韓半島の構造的危険を深めている。現実的にこの問題に背を向ければ、南北関係の画期的な改善は難しくなるだろう。南北関係の進展のための積極的な努力も続けなければならない。韓半島の緊張緩和と平和定着が持つ大きな価値を考えれば、大胆かつ実質的な処理方式も模索する必要がある。特に「統一は大チャンス」という明快なスローガンの内容が伴う着実な準備の過程がなければならない。

同盟国の米国と急浮上する中国を相手にした外交成果も貴重な資産だ。米中訪問を通じて築いた両国首脳との信頼は、核心の国政課題である韓半島統一基盤構築の基礎になるだろう。しかし韓日関係は課題として残っている。歴史・領土をはじめとして全方向にわたり戦線が形成されている。この問題が安倍内閣の退行的な歴史観から始まったものだとしても、統一基盤の構築と北東アジア平和構想の現実化のためにもう少し熟考しなければならない。過剰民族主義を警戒し、国際主義のレベルで関係改善の突破口を開くのが望ましい。



【社説】朴大統領、国民と一緒にする「珍島犬精神」を(1)

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