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ソウル大総長「愛・友情・信義…東アジア安定のため韓日中の感情的な共感必要」

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
ソウル大学のオ・ヨンチョン総長(63)は今月7日、過去の歴史を否定する日本の政治家たちに手厳しい忠告をした。米国スタンフォード大学アジア太平洋研究所の招待講演からだ。

「東アジアのための啓蒙的価値と市民的合意(Enlightened Values and Civil Consensus for East Asia)」という題名の演説で彼は「反文明的遺産を復活させようとする(日本の)一部の政治勢力の執拗さは、東アジアの多くの教養市民を当惑させている。彼らは過去に対する『反省』を『自虐』と考える傾向まで見せている」と批判した。

以下はオ総長講演の要旨。


東アジアの安定を害する過剰民族主義的な潮流とこれによる葛藤が近く解決されることは難しく見える。この問題の原因は、隣国の苦痛の経験と結びついた過去の歴史問題を本当に反省して、これを現在と未来の時代精神に昇華させようとする努力が欠如したためだ。これを解決できる方法は、文明社会の普遍的価値観とこれに対する実行案を東アジアの歴史の中から見出して広めることだ。

このためにはまず過去に対する反省と断絶が行われなければならない。ドイツは第2次大戦後、ポーランドやチェコとの国境設定の時に旧プロイセンの領土を放棄して隣国に和解の手を差し出した。同時に過去の歴史に対する反省の態度を一貫して維持して感情的な信頼を積んだ。これはドイツ統一過程での周辺国の協力と欧州の平和構築につながった。

東アジアで人権・正義・平和などの啓蒙的価値に対する共感が形成される過程で愛・友情・信義などの感情的要素が重要な一役を担う。感情的な共感を成し遂げるためには韓国・日本・中国市民の共通分母を探す努力が必要だ。

2012年に行われたソウル・東京・北京市民の意識調査によれば、この3都市の市民は共通して人生についてのリスクが大きくなったことに敏感な反応を見せており、西欧の模倣から抜け出してアイデンティティのある発展の道を歩まなければいけないと考えるなど『生活の質』の向上に高い関心を見せている。また、東アジアの中産層市民は公益を重視する儒教的な実践規範を重視して相手に配慮する疎通文化を尊重する。このような価値観は、東アジアのアイデンティティを確かなものにして世界の政治・経済の秩序に寄与する未来へと前進しなければならないという信頼につながる。

東アジアの未来についての議論は、今や儒教資本主義やアジア的価値を説明して合理化する水準を超えなければならない。代わりに私たちは東アジアを含めた全人類が当面の問題に関心を持たなければならない。急速なグローバル市場経済の展開と技術革新により生じる副作用の前で、安全な人生をどのように増進できるかを考え、新しい時代の構築に東アジア諸国はどんな貢献ができるかを提示するべきだ。このために人類繁栄の条件を再び深く推し量るような啓蒙的価値の探索は必須だ。

(中央SUNDAY第362号)



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