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【時視各角】アン・ヒョンスの金メダル、クールに祝う(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ロシア選手になったビクトール・アン、アン・ヒョンス(29)がショートトラック1000メートルで金メダルを獲得した後、インタビューをこのように結んだ。「選手が競技に集中できる環境が形成されることを望む」。こういう言葉も述べた。「ずっと走りたかったし、けがのためやめたくなかった。自分の選択が間違っていないことを見せたかった」。

アン・ヒョンスは2003年からショートトラックを支配してきた選手だ。瞬間的な爆発力と繊細で激しいコーナーリングが逸品だ。先日ソチで見られたアン・ヒョンスの実力は全盛期ほどでないのは事実だ。「スケート連盟がピークは過ぎたと評価した」(アン・ヒョンスの父の証言)、「アン・ヒョンス? 強い外国選手にすぎない」(韓国ショートトラックのコーチ)という評価は間違ってはいない。それでもピークが過ぎた結果が金メダルという事実が骨身にしみる。ビクトール・アンの完ぺきな勝利だ。

アン・ヒョンスに関する話題が膨らんでいる。スケート連盟には八百長・派閥・いじめなどの非難が浴びせられている。朴槿恵(パク・クネ)大統領も「アン選手の帰化が体育界の構造的な不条理と乱脈のためでないのかチェックするべき」と述べた。スケート連盟は公共の敵となった。自浄機能がまひしたとすれば、当然、非正常の正常化が必要だ。文化体育観光部調査-監査院監査-検察捜査は時間の問題と見られる。


しかし過度な反応は禁物だ。インターネットでは「悲しい私たちの歴史は、可能性のある芽をすべて謀逆で殺したため」という自虐が多い。「アン・ヒョンス=善、スケート連盟=悪」の二分法が鮮明だ。もちろん出たくても出られなかったアン・ヒョンスの現実は気の毒だ。オリンピックのメダルの重要性を無視するわけでもない。オリンピック選手は「参加する意義より、人々は目に見えるメダル、手で触ることができるものだけを理解する」と口をそろえる。

私たちは表面ではオリンピックの商業主義と国家主義を軽べつするふりをする。それでも依然として「孝行種目」「メダル畑」という表現が何ともなく出てくる。「1位だけを記憶する汚い世の中」と言いながら、私たちはよく2位を忘れる。銀メダルだった選手がカメラの前で涙を流すのも韓国だけだ。



【時視各角】アン・ヒョンスの金メダル、クールに祝う(2)

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