村山富市元首相(前列右から2人目)が12日午後に国会で「正しい歴史認識を通じた韓日関係の確立」をテーマに講演した。村山元首相はこの日、日本軍慰安婦問題に対し「女性の尊厳を奪った言葉では言い表せない過ちを犯した」と話した。講演に先立ち記念撮影後に参席者があいさつを交わしている。
94年に東南アジア諸国連合(ASEAN)各国を訪問した際、「日本の支援で東南アジアは経済発展を成し遂げた」という話を聞き続けた。しかし言葉では表現しなかったが心の奥底では「戦争清算もせず、経済大国に続き軍事大国になる恐れがある」という思いが感じられた。帰国後に過去を反省し失敗を繰り返さないよう新たに生まれ変わる日本が必要だという考えから村山談話が出てきた。社会党政権でなければできないという考えで、否決されれば辞めるという覚悟だった。日本国内、特に右翼側からは相当な反対があった。私を売国奴だと話す人もいたが、いったいだれが売国奴なのか問い返したかった。談話発表後に韓国と中国から「談話ではそのように言っているが日本国内では談話に同調しない声が出ているのではないか」との質問を受けた。その時の私の返事は、「言論の自由がありさまざまな考えがある。しかしそれは少数にすぎない。談話支持が圧倒的多数なのでその点は安心してほしい」だった。そうした雰囲気は依然として存在する。ドイツの大統領はポーランドに行きひざまずいて謝罪した。それに匹敵するほど村山談話は勇気を持って発表したものだ。談話発表後に続いた内閣はすべて談話を継承すると韓国と中国、そしてアジア各国に誓った。
村山元首相「慰安婦問題、言葉では言い表せない過ち」(2)
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