いわゆる“田中暴風”を控え、尹錫ミン（ユン・ソクミン、２７、元起亜）の移籍先探しが１月を越す見込みだ。

尹錫ミンが１７日、米国に向けて出国したが、現地の獲得関連の話は全くない状況だ。１１日（日本時間）に著名コラムニストのピータ・ケモンズ氏が「ボストンとミネソタが関心を見せている」と明らかにしたのが、今年出てきた唯一の移籍関連の噂だ。

３日後にメジャーリーグ事務局が韓国野球委員会（ＫＢＯ）に身分照会を要請し、注目を引いたが、具体的に尹錫ミンを希望する球団や契約関連内容は水面上に出てきていない。身分照会は選手を獲得しない場合でも可能なため、これを米国行き決定と関連づけることはできない。


今季のメジャーリーグ移籍市場の雰囲気も、尹錫ミンの契約を遅れさせている。何よりも大魚級といえるクオリファイングオファー（Ｑｕａｌｉｆｙｉｎｇ　Ｏｆｆｅｒ）対象者がまだチームを探せていない。１年短期契約のクオリファイングオファーはメジャーリーグ上位１２５人の平均年俸で金額が決まる。今年は１４１０万ドル（１５０億ウォン）だった。このオファーを受けた１３人のうち投手は３人（黒田博樹、アービン・サンタナ、ウバルド・ヒメネス）。しかしニューヨーク・ヤンキースと再契約した黒田（３９）を除いて、サンタナとヒメネスが未契約者として残っている。さらにマット・ガーザ（３１、元テキサス）やプロンソン・アローヨ（３７、元シンシナティ）も新しい所属球団が決まっていない。

メジャーリーグ公式ホームページ（ＭＬＢ．ｃｏｍ）は２１日、「田中将大の契約後、ドミノのように契約が続くだろう」と予想した。２５日午前７時にポスティング契約が締め切られる日本人投手の田中将大（２６、元楽天）の行き先が決定した後、残りの未契約投手のチームが決まるという意味だ。少なくとも２５日以降に尹錫ミンを含む投手の契約が具体化すると予想される理由だ。田中には現在、少なくとも６、７チームが関心を見せている。

メジャーリーグ経歴が一度もない尹錫ミンは契約優先順位でも後ろになる可能性が高い。１月中の契約完了が容易ではない状況だ。