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【社説】韓国金融の恥さらしな素顔、情報の違法取引

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近発生した最悪の金融情報流出騒動は、韓国金融の素顔をそのままさらけ出した。ひと口で言えば、恥ずかしいほどだ。金融会社は本分を忘れてしまった。「顧客の財産と情報を信義・誠実の原則のもとで守る」という金融の基本は全く守られなかった。粗末な管理はもちろんのこと、顧客情報を活用して一銭でも稼ぐ工夫だけに汲々としていた。問題が勃発した後の責任の押し付けと、手遅れになってから騒ぐ対応は、こちらが赤面するほどだ。

金融監督当局の責任も大きい。これまで監督当局は個人情報の流出に寛容で安易に対処してきた。昨年、シティ銀行・SC銀行など外国系銀行はもちろん、貯蓄銀行や保険会社で数年前から情報流出事件が絶えず起きていたが処罰は生ぬるいものだった。顧客情報を守ることが出来なかった金融会社に対する処罰が「機関注意」の警告状と過怠金600万ウォン(約59万円)程度がすべてというのは話になるだろうか。

事故が起こって12日後に首相が乗り出して対策を指示した。一歩出遅れて冷たい社会の雰囲気を意識して、李建鎬(イ・ゴンホ)KB国民銀行長、シム・ジェオKB国民カード社長、ソン・ギョンイクNH農協カード分社長らがぞろぞろと辞表を出した。今回も処罰するふりで終わってはいけない。また、そのような形であれば金融会社が外部にセキュリティーサービスを任せてセキュリティー専門性の強化は怠るという悪循環を断ち切ることはできない。


金融業界のセキュリティー問題が総体的なだけに、これを直すのにも格別の対策が必要だ。セキュリティーシステムを完全にやり直すという覚悟で行わなければならない。今すぐ軽い処罰から大幅に強化すべきだ。必要ならば国家機密の流出に次ぐような処罰をせよ。顧客情報が1件あたり50~8万ウォンで違法取引されている現実では、情報流出は防ぎ難い。顧客情報で金儲けに出ようとすれば身を滅ぼすことになるという認識を持たせなければならない。

金融持株グループ内の情報共有も制限すべきだ。顧客の同意なしに顧客情報をグループ内の別会社に渡して利益追求に活用するのは有り得ないことだ。と共に今回の事故を「禍を転じて福となす」の契機にするという発想の転換も必要だ。セキュリティーシステムをしっかりと先進化させれば、これを世界の金融市場に売り出す新しい機会にすることもできる。



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