肩の荷が下りたからだろうか。16日午後2時50分、ソウル江南区大峙洞のポスコセンター1階ロビーで中央日報の記者に会った権五俊(クォン・オジュン)ポスコ社長の表情は明るく見えた。権社長は最終面接を終えて事務室に戻るところだった。
--おめでとうございます。
「ハハ。ありがとうございます」
--面接はどうでしたか。
「大変でした。面接は決して簡単なことではない」
ポスコの新しい首長が世間に初めて存在感を知らせる点を考えれば、素朴な対話だった。権社長はポスコ最高経営責任者(CEO)候補推薦委員会委員6人の全員一致でこの日、ポスコの次期会長候補に選ばれた。ポスコ会長の任期は3年で、再任が可能だ。権社長は今後少なくとも3年間、財界6位の巨大グループを率いることになる。
◆候補推薦委で全会一致
一種の反転、異変だ。権社長は当初、有力候補ではなかった。むしろ鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)現会長(66)の高校の後輩という点がマイナスに働くと考えられた。取締役でなかったうえ、技術者だったため大衆の前に姿を見せる機会も少なかった。
しかし時がくると輝きを放った。権社長が注目され始めたのは14日に開かれた承継カウンシル(Council、協議会)の第1次会議の時だった。一夜で重要候補に急浮上し、圧縮された5人の候補に含まれ、結局、次期会長候補に選ばれた。反対はなかった。この日のCEO候補推薦委員会の委員6人は全員一致で権社長に賛成票を投じた。「基本に戻る」という趣旨の公約が推薦委員を引きつけたのだ。
承継カウンシルのメンバー兼推薦委員のハン・ジュンホ三千里会長(69)はこう話した。「研究所にいた方なので、最初はあまり目に入らなかった。しかし面接をしてみると、鉄鋼の根源的な競争力を押し上げることができる方だという印象を受けた。技術とマーケティングを組み合わせてポスコの競争力を高めると話していた。鉄鋼の競争力をまず高め、その次にエネルギー分野を育成するという腹案もあった」。
候補選定作業を総括指揮した李栄善(イ・ヨンソン)ポスコ取締役会議長の判断も同じだった。李議長は「英語で質問をしてみたが、流ちょうに答えたのが印象的だった。内容も立派なものだった。『ポスコに緊急な(urgent)問題と重要な(important)問題があるが、この2つを時差的にどう解いていくか』と質問したところ、『緊急な問題がより重要だと考える。緊急な短期課題をまず解決し、順次、重要な長期課題を計画を立てて解決することが重要だ』と答えた。世界鉄鋼業のリストラについて相当な識見を持つ点も目を引いた」と話した。
権社長は最近、家族が集まった場でも「会長が誰になろうと、今後ポスコが30年間生きていくには技術しかない。技術基盤の会社にならなければいけない」と話していたと、弟の権五勇(クォン・オヨン)暁星(ヒョソン)顧問が伝えた。
社内の反応もよい。ある関係者は「権社長は技術者であり専門家。いまポスコがただ鉄鋼製品を作って安く売るからといって、たくさん売れるだろうか。差別化された製品を作らなければいけないが、そのような側面で適任者だと考える」と話した。
ポスコ次期会長に権五俊社長が内定…会社を救えるのか(2)
--おめでとうございます。
「ハハ。ありがとうございます」
--面接はどうでしたか。
「大変でした。面接は決して簡単なことではない」
ポスコの新しい首長が世間に初めて存在感を知らせる点を考えれば、素朴な対話だった。権社長はポスコ最高経営責任者(CEO)候補推薦委員会委員6人の全員一致でこの日、ポスコの次期会長候補に選ばれた。ポスコ会長の任期は3年で、再任が可能だ。権社長は今後少なくとも3年間、財界6位の巨大グループを率いることになる。
◆候補推薦委で全会一致
一種の反転、異変だ。権社長は当初、有力候補ではなかった。むしろ鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)現会長(66)の高校の後輩という点がマイナスに働くと考えられた。取締役でなかったうえ、技術者だったため大衆の前に姿を見せる機会も少なかった。
しかし時がくると輝きを放った。権社長が注目され始めたのは14日に開かれた承継カウンシル(Council、協議会)の第1次会議の時だった。一夜で重要候補に急浮上し、圧縮された5人の候補に含まれ、結局、次期会長候補に選ばれた。反対はなかった。この日のCEO候補推薦委員会の委員6人は全員一致で権社長に賛成票を投じた。「基本に戻る」という趣旨の公約が推薦委員を引きつけたのだ。
承継カウンシルのメンバー兼推薦委員のハン・ジュンホ三千里会長(69)はこう話した。「研究所にいた方なので、最初はあまり目に入らなかった。しかし面接をしてみると、鉄鋼の根源的な競争力を押し上げることができる方だという印象を受けた。技術とマーケティングを組み合わせてポスコの競争力を高めると話していた。鉄鋼の競争力をまず高め、その次にエネルギー分野を育成するという腹案もあった」。
候補選定作業を総括指揮した李栄善(イ・ヨンソン)ポスコ取締役会議長の判断も同じだった。李議長は「英語で質問をしてみたが、流ちょうに答えたのが印象的だった。内容も立派なものだった。『ポスコに緊急な(urgent)問題と重要な(important)問題があるが、この2つを時差的にどう解いていくか』と質問したところ、『緊急な問題がより重要だと考える。緊急な短期課題をまず解決し、順次、重要な長期課題を計画を立てて解決することが重要だ』と答えた。世界鉄鋼業のリストラについて相当な識見を持つ点も目を引いた」と話した。
権社長は最近、家族が集まった場でも「会長が誰になろうと、今後ポスコが30年間生きていくには技術しかない。技術基盤の会社にならなければいけない」と話していたと、弟の権五勇(クォン・オヨン)暁星(ヒョソン)顧問が伝えた。
社内の反応もよい。ある関係者は「権社長は技術者であり専門家。いまポスコがただ鉄鋼製品を作って安く売るからといって、たくさん売れるだろうか。差別化された製品を作らなければいけないが、そのような側面で適任者だと考える」と話した。
ポスコ次期会長に権五俊社長が内定…会社を救えるのか(2)
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