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【社説】朴槿恵政権、公職者の逸脱から正常化を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
公務員の逸脱が危険レベルを越えている。特に、いわゆる「権力機関」の公職者が不正にかかわり、捜査を受けるケースが相次いでいる。公職規律が崩れているのではと問わざるを得ない状況だ。

昨日、最高検察庁監察本部は、女性芸能人の要請を受けて医者に手術費返還圧力を加えたという疑惑が提起された春川地検のチョン検事に対し、弁護士法違反および恐喝容疑で拘束令状を請求した。チョン検事はプロポフォール不法投薬容疑で自分が拘束起訴した芸能人の要請を受け、整形外科病院長に会って再手術や手術費返済などを要求した疑いだ。また暴力団の逃避を助ける見返りに金品を受けた容疑で、現職警察官が捜査を受けている。さらに経営不振の貯蓄銀行の経営陣から弔慰金1100万ウォン(約110万円)を受けた国税庁の幹部が解任された後、復職訴訟を起こし、2審で敗訴したりもした。

今回問題になった検事と警察官を見ると、果たして自分の職務をきちんと理解しているのだろうかという点から疑問だ。検事は犯罪を捜査し、犯罪者を起訴する人だ。このため検事倫理綱領は事件関係者との私的な接触を厳格に禁止している。にもかかわらず、現職検事がなぜ私的な問題の解決に割り込み、お金を受けるために自分の口座まで渡せるのか理解できない。しかも別の事件で調査を受けた病院長に、捜査を口実に圧力を加えたのではないかという疑惑まで膨らんでいる。指名手配された暴力団を捕まえるべき強力チームの刑事が金品と酒宴で引き込まれ、逃避を助けたというのも衝撃的な事実だ。このような検事、こうした刑事をどう信じて生命と財産を任せるのか。


1100万ウォンの弔慰金も公職倫理が揺れている信号だ。最高裁は昨年12月、企業関係者から1人あたり5万-30万ウォンずつ計530万ウォンの祝儀を受けた勤労監督官に有罪を確定している。5万ウォンの祝儀も有罪としたのだ。このように裁判所の判断が厳格になる中でも、公務員の意識はむしろ後退している。こうした状況が続けば、結局、公職者に対する信頼が大きく落ち、政府の政策も効果的に執行されにくい。

朴槿恵(パク・クネ)政権は「非正常の正常化」を強調している。基本が確固たる国家、クリーンで透明な政府を作るということだ。しかし公職社会の意識改革につながらないスローガンは、国民の失望感と虚脱感を深める。政府全体レベルで公務員の逸脱を防ぐ格別の対策を講じるべき時期だ。その最初のボタンが金英蘭(キム・ヨンラン)元国民権益委員長が作った「不正請託禁止及び公職者の利害衝突防止法案」(金英蘭法)の法制化だ。この法案は昨年8月に提出されたが、審議さえされず年末の国会を越してしまった。政府は2月の国会で法案が処理されるよう国会に協力を要請しなければならない。さらに検察・警察・国税庁など権力機関に対しては、徹底した倫理教育とともに監察を大幅に強化する作業が後に従わなければならないだろう。



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