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【中央時評】これは危機ではない=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
新年の年初に見る国際情勢は厳しい。あちこちから「甲午危機論」という声が聞こえる。120年前の甲午年、韓半島(朝鮮半島)とその国民が経験した甲午改革と東学革命、日清戦争という天地開闢の渦を思い起こす理由だ。筆者はこうした歴史反復論に同意しないが、不透明な米国の覇権、強力な中国の浮上、攻勢的「普通の国」に向かう日本の動きを見ると、北東アジアと韓半島の危機を思い出さざるを得ない。

一部の人は冷戦時代への郷愁を表している。核戦争の危険は隠れていたが、当時は戦略的な安定と予測の可能性が高かったということだ。冷戦が終わって平和の時代が到来した今、逆説的にその平和は非常に柔弱で不安だ。地域国家すべてが平和を目指すが、結局は反平和的な構図に帰結してしまうという逆説、いわゆる北東アジアパラドックスだ。

中国の習近平主席はトウ小平の「和平発展」基本路線を守ると明言したことがある。小康社会建設を達成するためにも対内的には調和、対外的には平和を維持しなければならないということだ。米国のオバマ大統領もこの地域の平和と繁栄のために「アジア回帰(Pivot to Asia)」戦略を展開するという立場だ。安倍首相も「世界の平和と安定に積極的に責任を負わなければ日本の平和と安定を確保できない」という名分を掲げて「積極的平和主義」を標ぼうしている。朴槿恵(パク・クネ)政府も韓半島信頼プロセスと北東アジア平和協力構想を通じて、この地域の平和と繁栄を模索すると強調してきた。さらには北朝鮮さえも朝米平和協定と韓半島平和体制が最優先政策目標だと主張している。


間違いなく「平和論理」はこの地域の指導者を一つにまとめる共通分母だ。しかしその結果は安保ジレンマの深化だ。この逆説はどこからくるのか。最も大きな理由には、中国の浮上が招いた地政学的思考の復活を挙げることができるだろう。ロバート・カプランの著書『地理の復讐(Revenge of Geography)』はこうした考え方を最も克明に見せる事例だ。新たに浮上する中国は市場と資源、海路安全の確保という側面で、米国や日本と必然的に衝突するしかないという主張だ。第2次世界大戦とともに消えたナチスドイツの戦略観「レーベンスラウム(生存空間)」の亡霊がよみがえるようだ。このようなゼロサム的な思考がこの地域の不信と葛藤を助長している。



【中央時評】これは危機ではない=韓国(2)

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