低炭素車協力金は消費者の自動車購入スタイルを政府が直接介入して変えるという発想だ。韓国で登録されている車の83.9%は中型車以上だ。環境部は負担金制度を通じこれを小型車中心に変える考えだ。しかしこの規制は副作用を産む可能性が大きい。
最大の懸念は国産車購入者が輸入車購入者を助ける格好になる点だ。環境部の検討案を適用すると、現代自動車「ソナタ2.0」の購入者は2017年に150万ウォンの負担金を出さなければならない。車の価格2210万~2790万ウォンを考えると、消費者が車を買うことで抱えることになる総負担は2360万~2940万ウォンとなる。
これに対しトヨタの「プリウス」は200万ウォンの補助金を受けられ、総購入費用は3130万~4120万ウォンから2930万~3920万ウォンに大きく下がる。ソナタの炭素排出量(147g/km)がプリウス(77g/km)の2倍水準であるためだ。これによりソナタの最上級モデルは2940万ウォンで、プリウスの基本モデルの2930万ウォンより高くなる。トヨタが国産中型車ドライバーのプリウス購入を誘導するため200万~300万ウォンの割引イベントを行う点を考慮すれば価格逆転幅はさらに大きくなる。
現代自動車の野心作である「ジェネシス」も同じ境遇だ。現代自動車の新型「ジェネシス3.3GDI」は550万ウォンの負担金を出さなければならず、総購入額は5210万~5810万ウォンになる。これに対しジェネシスの競争相手とされるBMW「520d」は25万ウォンの負担金を合わせて6315万ウォンで買うことができる。アウディ「A6」は負担金がジェネシスより低い200万ウォンだ。業界では「輸入車の顧客を引きつけるにはジェネシスの価格がやや高い面があるが、補助金まで賦課されれば競争は厳しいだろう」と話した。輸入車販売が増え現在の韓国の新車販売は12%程度が輸入車だ。
国産車に対する逆差別の危険もある。韓米自由貿易協定(FTA)によると年間販売4500台以下の小規模メーカーは温室効果ガス規制で緩和された基準を適用される。米国がこの条項を根拠に例外適用を貫徹すれば米国の大型車は小額の負担金で韓国市場を攻略できる。こうした可能性を通商業務主務官庁である産業通商資源部は心配している。これに対し環境部は「メーカーではなく消費者に課すもので関係はない」という立場だ。
「大型車は負担、小型車は利得」という制度の仕組みもまともに作動しない可能性が大きい。零細自営業者向け軽商用車「ダマス」は製造中止が決定されたが、継続して販売されても100万ウォンの負担金を出さなくてはならない。小型車の「アバンテ」「アクセント」「K3」なども25万~50万ウォンが適用される区間に属している。
韓国政府が極端な負担金規制を持ち出したのには親環境車をしっかり作ることができなかった韓国メーカーの責任も少なくない。消費者のイ・ジョンヨンさんは、「韓国メーカーの親環境技術が低くて起きた問題を消費者が抱え込むものではないか」と話した。基準もあいまいだ。週末にだけ乗る車の炭素排出量は毎日車を使うよりはるかに少ないが、車種が同じなら同じ負担金を出さなければならない。
国全体でもこの制度を通じて得られる利益がどれだけになるのかも議論の的だ。負担金制度にともなう二酸化炭素予想削減量15万8000トンを欧州連合の炭素排出権取り引き価格で換算すると12億ウォンだ。ところがこうした効果を出すために消費者の財布から持って行くお金は年間4800億ウォン台に達する。
この制度を実施している国はフランス、オーストリア、ベルギー、デンマーク、シンガポールの5カ国だ。環境部のパク・ヨンジェ交通環境課長は、「フランスは2008年からこの制度を始め低炭素車の消費が46.3%増加した」と話した。しかし5カ国のうちフランスを除くとすべてまともな自国自動車メーカーがない国だ。
また、フランスのメーカーであるルノー、プジョー、シトロエンは概ね小型車に強い会社だ。
自動車大国である米国と日本は直接的負担金はなく、メーカー別に平均燃費などを高める規制で親環境車を育成している。
最大の懸念は国産車購入者が輸入車購入者を助ける格好になる点だ。環境部の検討案を適用すると、現代自動車「ソナタ2.0」の購入者は2017年に150万ウォンの負担金を出さなければならない。車の価格2210万~2790万ウォンを考えると、消費者が車を買うことで抱えることになる総負担は2360万~2940万ウォンとなる。
これに対しトヨタの「プリウス」は200万ウォンの補助金を受けられ、総購入費用は3130万~4120万ウォンから2930万~3920万ウォンに大きく下がる。ソナタの炭素排出量(147g/km)がプリウス(77g/km)の2倍水準であるためだ。これによりソナタの最上級モデルは2940万ウォンで、プリウスの基本モデルの2930万ウォンより高くなる。トヨタが国産中型車ドライバーのプリウス購入を誘導するため200万~300万ウォンの割引イベントを行う点を考慮すれば価格逆転幅はさらに大きくなる。
現代自動車の野心作である「ジェネシス」も同じ境遇だ。現代自動車の新型「ジェネシス3.3GDI」は550万ウォンの負担金を出さなければならず、総購入額は5210万~5810万ウォンになる。これに対しジェネシスの競争相手とされるBMW「520d」は25万ウォンの負担金を合わせて6315万ウォンで買うことができる。アウディ「A6」は負担金がジェネシスより低い200万ウォンだ。業界では「輸入車の顧客を引きつけるにはジェネシスの価格がやや高い面があるが、補助金まで賦課されれば競争は厳しいだろう」と話した。輸入車販売が増え現在の韓国の新車販売は12%程度が輸入車だ。
国産車に対する逆差別の危険もある。韓米自由貿易協定(FTA)によると年間販売4500台以下の小規模メーカーは温室効果ガス規制で緩和された基準を適用される。米国がこの条項を根拠に例外適用を貫徹すれば米国の大型車は小額の負担金で韓国市場を攻略できる。こうした可能性を通商業務主務官庁である産業通商資源部は心配している。これに対し環境部は「メーカーではなく消費者に課すもので関係はない」という立場だ。
「大型車は負担、小型車は利得」という制度の仕組みもまともに作動しない可能性が大きい。零細自営業者向け軽商用車「ダマス」は製造中止が決定されたが、継続して販売されても100万ウォンの負担金を出さなくてはならない。小型車の「アバンテ」「アクセント」「K3」なども25万~50万ウォンが適用される区間に属している。
韓国政府が極端な負担金規制を持ち出したのには親環境車をしっかり作ることができなかった韓国メーカーの責任も少なくない。消費者のイ・ジョンヨンさんは、「韓国メーカーの親環境技術が低くて起きた問題を消費者が抱え込むものではないか」と話した。基準もあいまいだ。週末にだけ乗る車の炭素排出量は毎日車を使うよりはるかに少ないが、車種が同じなら同じ負担金を出さなければならない。
国全体でもこの制度を通じて得られる利益がどれだけになるのかも議論の的だ。負担金制度にともなう二酸化炭素予想削減量15万8000トンを欧州連合の炭素排出権取り引き価格で換算すると12億ウォンだ。ところがこうした効果を出すために消費者の財布から持って行くお金は年間4800億ウォン台に達する。
この制度を実施している国はフランス、オーストリア、ベルギー、デンマーク、シンガポールの5カ国だ。環境部のパク・ヨンジェ交通環境課長は、「フランスは2008年からこの制度を始め低炭素車の消費が46.3%増加した」と話した。しかし5カ国のうちフランスを除くとすべてまともな自国自動車メーカーがない国だ。
また、フランスのメーカーであるルノー、プジョー、シトロエンは概ね小型車に強い会社だ。
自動車大国である米国と日本は直接的負担金はなく、メーカー別に平均燃費などを高める規制で親環境車を育成している。
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