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【社説】尋常でないバイデン副大統領の「ベッティング」発言=韓国

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
3日にわたり訪韓し7日に帰国したバイデン米副大統領の「ベッティング」発言と関連した余震は尋常でない。問題の発言は6日にバイデン副大統領が朴槿恵(パク・クネ)大統領に会った席で出たものだ。米国側通訳は、「米国の反対側にベッティングするのは良くない」と訳した。これをめぐり韓国が対中関係を改善してきたことに対し警告したのではないかとの解釈が提起された。韓国の自主外交をめぐりあれこれ干渉するものではないかとの不満も聞かれる。

すると発言当事者でもない韓国外交部が火消しに乗り出した。外交部報道官室が「解釈が間違っていた」という趣旨の報道資料を出し、7日には国会予算決算特別委員会に出席した尹炳世(ユン・ビョンセ)長官まで乗り出し釈明した。尹長官は、「米国式の口語をよく理解できず誤解したり正確に通訳していないようだ」と話した。続けて「韓米同盟の強固さとアジア・太平洋重視政策を強調する意味から出たもので、“反対側”という単語を使い間違って理解されていた」と付け加えた。

外交部のこうした釈明は無理な理屈付けに見える。これまで米国側では対話の意味が誤って伝えられるのを防ぐため自分たちが雇用した通訳だけに固執してきた。韓国側通訳は信頼できないという理由だった。そのような通訳専門家が日常的な表現をでたらめに訳したというのは簡単に納得できない。もちろん正確に“反対側”と通訳するのが正しくないこともある。文脈上では「米国ではない他の所にベッティングすること」程度が適当に見える。結局その意味をどのように考えても、韓国が中国の肩を持つのは賢明でないという話ではないのか。


国家首脳クラスの人たちの対話の中の表現ひとつひとつに一喜一憂するのは適切でない。むしろ米国の本心が加減なく現れた側面もなくはなく、韓国の外交を取りまとめる契機にする必要がある。これまで朴大統領は日本を除いた米国、中国、ロシアと欧州主要国を回り通商・安保協力を固める一方、信頼外交を見せてきた。

しかし強大国の利害関係がますます鋭くぶつかり合う東アジアで韓国としては賢い外交路線を見つけるのは並の難しさではない。特に長い間の血盟である米国と最大貿易パートナーである中国が韓国に向かって選択を要求する時にどのような姿勢を取るべきかは熟考しておかなければならない。最近のように過去の歴史・領土問題に航空識別圏をめぐる韓日中間の紛争の兆しまで深まる状況ではより賢明な処身が必要だ。

遠くを見据えた外交政策を揺らぐことなく推進させるには内部的合意が先決条件だ。朴大統領が主唱する信頼外交の中身は何か、そして何を追求するのかをもう少し具体化し広く知らしめなければならない。また、強大国を説得する外交原則と論理をまとめこれを揺らぐことなく押し進めるという覚悟が必要だ。それでこそバイデン副大統領の「ベッティング」発言のような気まずい状況は再発しなくなるだろう。(中央SUNDAY第352号)



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