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北朝鮮に抑留の米国人、43日ぶりに追放形式で解放

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
北朝鮮に抑留されていた米国人のメリル・ニューマン氏が7日、抑留43日ぶりに追放の形で解放された。ニューマン氏はこの日午前、平壌(ピョンヤン)発の高麗(コリョ)航空便で北京に到着し、米大使館関係者らの保護の下で帰国の途についた。ニューマン氏は「家へ帰ることになりうれしい」と話した。朝鮮中央通信はこの日、「本人が謝罪し悔いている点と、年齢や健康状態を考慮し人道主義的見地から追放した」と発表した。続けて「祖国解放戦争時期に諜報将校として自身が直接養成し派遣した間諜テロ分子の生死を確認するため観光客を装ってわが国に入ってきた米国公民メリル・ニューマンを抑留し調査を進めた」と主張した。韓国戦争参戦勇士のニューマン氏は、10月26日に10日間の北朝鮮観光を終え平壌で北京行き航空機に乗る直前に逮捕され抑留された。

北朝鮮のニューマン氏追放は、抑留に実益はないという判断に従ったものと分析される。85歳の高齢のニューマン氏を長期間抑留し交渉カードとして使ってみても北朝鮮との対話を拒否してきた米国の態度が変わる可能性は薄いものと断定したということだ。北朝鮮はまた、別の韓国系米国人ケネス・ペ氏を1年以上抑留してきた状況で、ニューマン氏まで長期間抑留すれば国際社会の激しい非難に直面するとの懸念も作用したものと観測される。また、心臓疾患を抱えているニューマン氏が北朝鮮で死亡した場合には負担が大きくなりかねない点と、観光客として入国したニューマン氏を長期間抑留すれば北朝鮮の観光産業に打撃を与えるだろうという点も考慮されたと分析される。

これに伴い、北朝鮮は国際社会に人道主義的イメージを印象づけ、米国との関係改善の糸口を開くためニューマン氏を釈放したものというのが専門家らの大半の意見だ。


米国務省のハーフ副報道官は6日、「ニューマン氏が北朝鮮を離れ家族と再会できるよう許されたことに対し安堵している」としケネス・ペ氏の釈放も促した。

ケネス・ペ氏は昨年11月3日に旅行ガイドの資格で羅先経済特区を訪問した際に「中国で宣教師として活動し北朝鮮崩壊陰謀を図った」との理由で北朝鮮当局に捕まり1年以上にわたり抑留されてきた。米国はロバート・キング北朝鮮人権特使を北朝鮮に派遣しケネス・ペ氏を連れ帰ろうとしたが北朝鮮の拒否で失敗した。ケネス・ペ氏は健康が悪化し入院したと伝えられている。北朝鮮は10月に母親のペ・ミョンヒ氏の入国を認め母子対面が実現している。米国メディアは彼を「韓国戦争以来最も長く北朝鮮に抑留されてきた米国人」と命名した。(中央SUNDAY第352号)



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