大気を浮遊する粒子状物質の「灰色テロ」が尋常でない。ソウル市が5日、全国で初めてPM2.5(微小粒子状物質)注意報を発令した。
空が一面ぼやけたようになったこの日、ソウルのPM10の濃度が午後4時に1立方メートルあたり平均166マイクログラム、PM2.5は93マイクログラムまで上がり、注意報を発令した。ソウル市は10月にPM2.5の警報制度を導入し、この日初めて注意報を発令した。
2日夜に始まった首都圏地域のスモッグはこの日まで深刻になった。国立環境科学院は3日には「4日午後にはスモッグが晴れる」、4日には「5日午後には晴れて大気汚染度も『普通』程度だろう」と予報したが全てはずれた。
環境科学院はこの日「6日にも大気停滞の現状が現れる可能性があり、首都圏地域は『若干悪い(PM10濃度81~120マイクログラム/立方メートル)』水準になるだろう」と予報した。
ソウル市立大学のドン・ジョンイン教授(環境工学)は「首都圏の粒子状物質が急増したのは、中国発の汚染物質に首都圏自らの大気汚染物質、大気が停滞する気象状況が1つに重なったため」としながら「中国政府への大気汚染の改善要求とともに国内対策も至急進めなければならない」と指摘した。
だが政府の対策は足踏み状態だ。環境部は中国政府との協力を通じてスモッグ問題を解決すると明らかにしたが、6カ月が過ぎても中国側から出されたものは皆無だ。今年5月の韓日中3カ国環境長官会議でユン・ソンギュ環境部長官の提案で3カ国の大気分野政策の対話を進めることで合意したが、会議は今まで1度も開かれなかった。
尹長官はまた先月22日に第19次国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の当事国総会が開かれたポーランドのワルシャワで中国側代表に会って大気汚染防止の協力を促した。尹長官は帰国後も中国の環境保護部長官に書簡を送ったがいまだ反応がない状態だ。
中国のせいだけにもできない。国内対策も遅々として進んでいないのは同じだ。健康にとってさらに害になるPM2.5を減らすには、原因物質がどこからどれくらい排出されるのかから把握すべきだが、いまだに排出源の調査も行われていない。環境部は第2次首都圏大気質特別対策が施行される2015年からPM2.5の基準を適用して、本格的に汚染物質の削減に乗り出す方針だ。
ドン教授は「PM2.5の排出には多様な原因があり、60%は気体状態で排出されて大気中で粒子に変わるので排出源の調査が容易ではない面があるが、急いで調査を始めなければ対策を立てられない」と話した。環境部のナム・グァンヒ気候大気政策官は「10日頃に中国のスモッグや粒子状物質の総合対策を発表する予定」としながら「測定網の拡充などに時間が必要であり、生半可な政策施行は混乱する」と話した。彼は「近く環境科学院を中心に気象庁と首都圏大気環境庁・韓国環境公団の専門家たちが参加するタスクフォースも稼動する計画」と付け加えた。
頻繁になる「灰色テロ」…環境部は汚染原因さえ分からず=韓国(2)
空が一面ぼやけたようになったこの日、ソウルのPM10の濃度が午後4時に1立方メートルあたり平均166マイクログラム、PM2.5は93マイクログラムまで上がり、注意報を発令した。ソウル市は10月にPM2.5の警報制度を導入し、この日初めて注意報を発令した。
2日夜に始まった首都圏地域のスモッグはこの日まで深刻になった。国立環境科学院は3日には「4日午後にはスモッグが晴れる」、4日には「5日午後には晴れて大気汚染度も『普通』程度だろう」と予報したが全てはずれた。
環境科学院はこの日「6日にも大気停滞の現状が現れる可能性があり、首都圏地域は『若干悪い(PM10濃度81~120マイクログラム/立方メートル)』水準になるだろう」と予報した。
ソウル市立大学のドン・ジョンイン教授(環境工学)は「首都圏の粒子状物質が急増したのは、中国発の汚染物質に首都圏自らの大気汚染物質、大気が停滞する気象状況が1つに重なったため」としながら「中国政府への大気汚染の改善要求とともに国内対策も至急進めなければならない」と指摘した。
だが政府の対策は足踏み状態だ。環境部は中国政府との協力を通じてスモッグ問題を解決すると明らかにしたが、6カ月が過ぎても中国側から出されたものは皆無だ。今年5月の韓日中3カ国環境長官会議でユン・ソンギュ環境部長官の提案で3カ国の大気分野政策の対話を進めることで合意したが、会議は今まで1度も開かれなかった。
尹長官はまた先月22日に第19次国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の当事国総会が開かれたポーランドのワルシャワで中国側代表に会って大気汚染防止の協力を促した。尹長官は帰国後も中国の環境保護部長官に書簡を送ったがいまだ反応がない状態だ。
中国のせいだけにもできない。国内対策も遅々として進んでいないのは同じだ。健康にとってさらに害になるPM2.5を減らすには、原因物質がどこからどれくらい排出されるのかから把握すべきだが、いまだに排出源の調査も行われていない。環境部は第2次首都圏大気質特別対策が施行される2015年からPM2.5の基準を適用して、本格的に汚染物質の削減に乗り出す方針だ。
ドン教授は「PM2.5の排出には多様な原因があり、60%は気体状態で排出されて大気中で粒子に変わるので排出源の調査が容易ではない面があるが、急いで調査を始めなければ対策を立てられない」と話した。環境部のナム・グァンヒ気候大気政策官は「10日頃に中国のスモッグや粒子状物質の総合対策を発表する予定」としながら「測定網の拡充などに時間が必要であり、生半可な政策施行は混乱する」と話した。彼は「近く環境科学院を中心に気象庁と首都圏大気環境庁・韓国環境公団の専門家たちが参加するタスクフォースも稼動する計画」と付け加えた。
頻繁になる「灰色テロ」…環境部は汚染原因さえ分からず=韓国(2)
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