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米国、10月の輸出が史上最大…対米黒字の韓国には暗雲

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「他の国々はいつからか米国を輸出競争者と見なくなっている。こういう誤った見方を正す。」

2010年2月4日、ワシントンで開かれた記者会見でゲイリー・ロック米国商務長官がした話だ。バラク・オバマ大統領が一週間前に明らかにした「国家輸出振興計画(National Export Initiative)」に対する背景を説明する席であった。オバマ大統領とロック長官の話は単純な宣言に終わらなかった。

3年8カ月が流れた今年10月、米国輸出が史上最大を記録した。米商務部傘下統計局は4日、10月の商品・サービス輸出額が1927億ドルと集計されたと発表した。1年前と比較して5.5%増えた。中国に対する輸出が9月の95億9600万ドルから10月の130億6000万ドルへと、36%増えた恩恵を得た。


「今後5年間輸出を倍に増やす」というオバマ大統領の目標と比較するとまだ距離が遠いが変化は明らかだった。今年10月の輸入額は前年対比3.6%増加した2333億ドルであった。依然として輸入が輸出に先立つが、貿易収支赤字幅がかなり減った。1年前と比べて20億ドル減少した406億ドルであった。

米国は永らく輸入大国としての地位を守ってきた。世界経済が悪化しても世界の基軸通貨であるドル財布を開いて旺盛に消費してきた。他の国々は対米輸出のおかげで外圧に耐えて成長することができた。反面、米国の貿易赤字は日々膨れ上がった。世界景気が回復し、輸出が増えるとしても輸入がさらに大幅に増加して赤字を育てるという悪循環が続いた。

だが、2008年金融危機が状況を変えた。モルガン・スタンレーの新興市場担当エコノミストのマノジ・プラダンは「世界経済成長が鈍化して貿易市場が『ゼロ和ゲーム』に変わった」と診断した。

2009年、オバマ政府は「輸出と製造業を生かそう」と声を高めた。ブルームバーグ通信は「『最後の消費市場』として米国の役割をこれ以上期待することが難しくなっている」と分析した。自信を得た米政府は輸出ドライブにより一層全力を尽くす展望だ。環太平洋経済パートナー協定(TPP)の年内暫定妥結のために交渉を急ぐのもその一環だ。

米国との貿易で毎年莫大な黒字となった韓国にはあまり良いニュースではない。KB投資証券のムン・ジョンヒ首席研究員は「製造業を中心に米国内で生産して米国内で消費する傾向が強くなっている」とし、「韓国が米国に輸出する主要品目の中で、自動車・機械部門はまだ競争力を維持しているが、電子製品の場合、輸出比重が低くなっている傾向」と診断した。



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