5日午後、国家安保戦略研究所学術会議が開かれたソウル明洞の銀行会館。当初は「金正恩(キム・ジョンウン)執権2年の評価と展望」というテーマで準備されたが、2日前に浮上した張成沢(チャン・ソンテク)失脚説に焦点が合わされた。北朝鮮専門家と国内外の取材陣のほか、日本・フランスなどソウル駐在大使館の関係者も出席した。主催側が国家情報院傘下の研究機関ということで関心は大きかった。
テーマ発表をしたコ・ヨンファン国家安保戦略研究所首席研究委員は「張成沢と昨年7月に粛清された李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長の没落を目にした多くの軍部と労働党の幹部は、急速に崔竜海(チェ・ヨンヘ)総政治局長の周辺に集まるだろう」と述べた。金正恩第1書記の叔母の金敬姫(キム・ギョンヒ)とともに張成沢・崔竜海が分担してきた金正恩体制の後見役割の均衡が崩れ、権力が傾く現象が生じるということだ。
張成沢勢力が金正恩に反旗を翻す可能性も提起された。コ研究委員は「張成沢の護衛武士の役割をしてきた人民保安部と司法・検察、そして党幹部に対する粛清の竜巻は、北に巨大な混乱をもたらす可能性が高い」とし「残存勢力は金正恩が政策的な過ちを犯したり体制が混乱したりする場合、また金正恩が自分を除去しようとする場合、金正恩にメスを入れる可能性がある」と話した。
続いて「今回の場合、金正日(キム・ジョンイル)総書記執権初期にあった深化組事件(反党容疑などで約2000人粛清)とは次元が違う」とし「今後、短期間に金敬姫が死亡する場合、崔竜海が権力の確実な第2人者になるだろう」と予想した。
波紋について、コ研究委員は「黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)労働党書記の亡命当時、約3000人の側近と弟子が処刑されたり、政治犯収容所に入れられた」とし「張成沢事態の余波はその10倍ほどで、犠牲者は3万人に達するだろう」と述べた。外交官出身で金日成(キム・イルソン)主席のフランス語通訳官を務めたコ研究委員は、国家情報院の非公開情報文書などを基礎に発表文を作成したと伝えた。
コ研究委員は海外公館勤務当時に現地を訪問した張成沢に接したエピソードも紹介した。張成沢が自分のために準備された夕食会の席で、ある出席者が「張部長同志のご健康のために乾杯しよう」と提案すると、その人をその場で解任したという。コ研究委員は「40年間も北の体制で生き残りながら、このように慎重で、どんなことをすれば自分が死ぬということを知っている張成沢が、金正恩の権威に挑むような行動をした可能性は低い」と話した。
学術会議で演説した玄仁沢(ヒョン・インテク)元統一部長官は「張成沢一派に対する粛清の動きは、金正恩体制確立のための一種の権力整地作業がほぼピークに達しているということ」とし「軍部強硬派が南北関係を権力闘争の犠牲として対南挑発を敢行する可能性も排除できない」と述べた。
一方、公開処刑された張成沢の側近の李龍河(リ・ヨンハ)行政部第1副部長と張秀吉(チャン・スギル)副部長には、党の唯一の指導体系の拒否、越権、分派行為の3つの罪名が適用されたという主張が提起された。鄭成長(チョン・ソンジャン)世宗研究所首席研究委員はこの日、報道機関に配布した資料で、「2人は『張成沢らの背後に隠れて、党の上の党、内閣の上の内閣として君臨しようとした』と批判を受けた」と伝えた。「経済課業の貫徹および軍事分野にまで関与しようと策動した」という非難も受けたという。
テーマ発表をしたコ・ヨンファン国家安保戦略研究所首席研究委員は「張成沢と昨年7月に粛清された李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長の没落を目にした多くの軍部と労働党の幹部は、急速に崔竜海(チェ・ヨンヘ)総政治局長の周辺に集まるだろう」と述べた。金正恩第1書記の叔母の金敬姫(キム・ギョンヒ)とともに張成沢・崔竜海が分担してきた金正恩体制の後見役割の均衡が崩れ、権力が傾く現象が生じるということだ。
張成沢勢力が金正恩に反旗を翻す可能性も提起された。コ研究委員は「張成沢の護衛武士の役割をしてきた人民保安部と司法・検察、そして党幹部に対する粛清の竜巻は、北に巨大な混乱をもたらす可能性が高い」とし「残存勢力は金正恩が政策的な過ちを犯したり体制が混乱したりする場合、また金正恩が自分を除去しようとする場合、金正恩にメスを入れる可能性がある」と話した。
続いて「今回の場合、金正日(キム・ジョンイル)総書記執権初期にあった深化組事件(反党容疑などで約2000人粛清)とは次元が違う」とし「今後、短期間に金敬姫が死亡する場合、崔竜海が権力の確実な第2人者になるだろう」と予想した。
波紋について、コ研究委員は「黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)労働党書記の亡命当時、約3000人の側近と弟子が処刑されたり、政治犯収容所に入れられた」とし「張成沢事態の余波はその10倍ほどで、犠牲者は3万人に達するだろう」と述べた。外交官出身で金日成(キム・イルソン)主席のフランス語通訳官を務めたコ研究委員は、国家情報院の非公開情報文書などを基礎に発表文を作成したと伝えた。
コ研究委員は海外公館勤務当時に現地を訪問した張成沢に接したエピソードも紹介した。張成沢が自分のために準備された夕食会の席で、ある出席者が「張部長同志のご健康のために乾杯しよう」と提案すると、その人をその場で解任したという。コ研究委員は「40年間も北の体制で生き残りながら、このように慎重で、どんなことをすれば自分が死ぬということを知っている張成沢が、金正恩の権威に挑むような行動をした可能性は低い」と話した。
学術会議で演説した玄仁沢(ヒョン・インテク)元統一部長官は「張成沢一派に対する粛清の動きは、金正恩体制確立のための一種の権力整地作業がほぼピークに達しているということ」とし「軍部強硬派が南北関係を権力闘争の犠牲として対南挑発を敢行する可能性も排除できない」と述べた。
一方、公開処刑された張成沢の側近の李龍河(リ・ヨンハ)行政部第1副部長と張秀吉(チャン・スギル)副部長には、党の唯一の指導体系の拒否、越権、分派行為の3つの罪名が適用されたという主張が提起された。鄭成長(チョン・ソンジャン)世宗研究所首席研究委員はこの日、報道機関に配布した資料で、「2人は『張成沢らの背後に隠れて、党の上の党、内閣の上の内閣として君臨しようとした』と批判を受けた」と伝えた。「経済課業の貫徹および軍事分野にまで関与しようと策動した」という非難も受けたという。
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